CLASS II MALOCCLUSION

出っ歯(アングルⅡ級)
の矯正治療

「出っ歯」に見える原因の多くは、下顎が後方に下がっているⅡ級咬合です。見た目だけでなく顎関節への影響もあるⅡ級咬合について、成長期・成人それぞれの治療法と開始時期を、実際の治療例とともにご説明します。

出っ歯には「上の顎が出ているタイプ」「下の顎が下がっているタイプ」「上の歯が出ているタイプ」「これらの複合」があり、それぞれ治療法が異なります。意外と多いのが、下顎が後方に下がっているために相対的に出っ歯に見える「アングルⅡ級」のケースです。ここではこのⅡ級咬合について、原因・影響と治療法を詳しくご説明します。

出っ歯の種類

出っ歯と一口に言っても、原因によって次の4つのタイプに分かれます。

  • 上の顎が出っ張っているタイプ
  • 下の顎が下がっているタイプ
  • 上の歯が出っ張っているタイプ
  • これらが複合したタイプ

この中で意外と多いのが、下の顎が下がっていて、相対的に出っ歯に見えるケースです。下顎が後方に下がっていると、下唇で上の歯を押すために、上の前歯も出っ張っていることが多くなります。

出っ歯のセルフチェックの目安

「うちの子は出っ歯に見える」と感じたら、下の顎が後方に位置しているのが原因かもしれません。ひとつの目安として、前から見て、咬んだ状態のときに下の前歯が見えないような場合は、下顎が後方に下がっている可能性があります。

ここでは、出っ歯で一番多い、下顎が下がっている「Ⅱ級」というケースについて説明します。

実際の治療例

下顎が後方に下がっているⅡ級咬合の、矯正治療によるビフォーアフターです。深かった咬み合わせが整い、出っ歯に見えていた状態が改善されています。

矯正治療前の口腔内写真。咬み合わせが深く、下顎が後方に下がって上の前歯が前方に傾斜したⅡ級咬合(出っ歯)の状態
治療前:下顎が後方に下がり、咬み合わせが深いⅡ級咬合の状態
矯正治療後の口腔内写真。下顎の位置と咬み合わせが整い、出っ歯に見えていた前歯の傾斜が改善された状態
治療後:咬み合わせが整い、前歯の傾斜が改善された状態

Ⅱ級咬合だと何か都合がわるいの??

まず、見た目が出っ歯に見えます。下顎が後ろに下がるとともに、咬み合わせも深くなるため、咬んだときに前から下の前歯が見えなくなります。そうすると相対的に、上の前歯が目立ってしまうのです。

機能面では、下顎が後方に移動していると、顎の関節の円板という物が前方にすべってしまい、顎が痛む・顎関節症になりやすくなります。

また、下顎が後方に移動していると、下唇が上の前歯を突き上げるために、上の前歯の傾斜がきつくなり、長い年月を経て抜けてしまうこともあります。

前歯を失ったあとが、さらに問題に

上の前歯が抜けてしまうと、下の歯が上の歯茎に咬み込んでしまっている場合があり、通常の入れ歯やブリッジを入れるのが困難なことが多くなります。だからこそ、Ⅱ級咬合は早めに対応しておくことが大切です。

どの様に治療するの??(成長期の場合)

身長が伸びる前、または伸びている途中の成長期は、顎の成長を利用して治療できるため難易度が比較的低くなります。

難易度:★★★☆☆☆

  1. アクチバトール(FKO)またはバイオネーターの装着を開始します。
  2. 2年後、または永久歯の生え終わるまで装着します。
  3. ワイヤーを装着します(1年から2年)。
  4. 保定。動かした歯がその位置で骨ができて固まるのを待つための、つっかえ棒の入れ歯(保定装置)を入れます。

成長期治療の流れを、装置と口腔内の写真でご紹介します。

成長期治療で使用するアクチバトール(FKO)の写真。下顎を前方に誘導する赤いプレート状の取り外し式矯正装置
①アクチバトール(FKO):下顎を前方に誘導する取り外し式の装置
保定装置を装着した口腔内写真。動かした歯の位置を保つためのワイヤー付きの装置が上の歯に入っている状態
②装置を装着した口腔内の様子
ワイヤー矯正中の口腔内写真。上下の歯にブラケットとワイヤーを装着し、歯を細かく整えている状態
③ワイヤー装着:歯並びを細かく整える
治療後の上顎の歯並びの写真。アーチが整い、きれいに並んだ上の歯列
④治療後:整った歯並び

成人の場合(身長が伸びきってしまった場合:高校生以降)

身長が伸びきった高校生以降の成人例は、顎の成長が利用できないため難易度が上がります。

難易度:★★★★★☆

以前は上顎の小臼歯(犬歯の後ろ)を1本ずつ、両側を抜歯しておりましたが、現在(2020年)ではその必要性は殆どなくなりました。ゴムメタルという超柔軟性のワイヤーを用いて、顎の位置を変えることにより改善を図れるようになりました。ただし、症例によっては、親知らずの抜歯が必要になる場合があります。

詳しくは、アングルⅠ級・Ⅱ級(非抜歯矯正)のページをご覧ください。

いつから始めるの??

上記の治療例を見ても明らかなように、ベストは身長が伸び始める前です。女の子は小学校高学年、男の子は中学校低学年までに始めるのが良いでしょう。

費用はどれくらいかかるの??

先天性疾患の方を除いて、矯正治療は健康保険の適応になっておりませんので自費診療です。

第一期矯正 390,000円/第二期矯正 500,000円(税込・調整費用は別)

※このほかに矯正診断料18,000円と、通院ごとの調整費用(第一期3,500円・第二期5,500円)がかかります。費用は症例により異なりますので、詳しくは診察時にご説明いたします。治療費用のページもご覧ください。

出っ歯・Ⅱ級咬合でお悩みの方へ

出っ歯はタイプによって治療法も開始時期も異なります。お子様の咬み合わせが気になる方も、ご自身の出っ歯が気になる方も、まずは一度ご相談ください。

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