NON-EXTRACTION ORTHODONTICS

非抜歯矯正
(小臼歯を抜かない・手術をしない)

出っ歯(アングルⅡ級)や八重歯でも、上顎の小臼歯を抜かず、外科手術も行わずに治せる場合があります。ゴムメタルとワイヤー・顎間ゴムを用い、顎の位置を僅かに前方へ移動させることで、貧相にならず美しい口元を目指します。

大人の出っ歯(アングルⅡ級咬合)や八重歯では、多くの場合「上顎の小臼歯を左右抜歯する」矯正方法がとられます。しかし当院では、小臼歯を抜かず、外科手術も行わずに治す非抜歯矯正を行っています。傾いた歯を立て、歯列を拡大し、顎の位置を僅かに前方へ移動させることで、口元が貧相にならず、むしろ美しく仕上げることを目指します。

出っ歯でも小臼歯を抜かずに行う矯正方法

下の写真の様な大人の出っ歯の場合、多くは上顎の小臼歯という前歯と奥歯の中間の歯を両側とも抜歯して、前歯を後方に引っ込める矯正方法がとられます。

治療前の大人の出っ歯(上顎前突・アングルⅡ級)の口元の写真。上の前歯が前方に突出している
治療前:上顎前突(出っ歯)の状態

しかし、この方法には「見た目が貧相になる」という大きな問題があります。

実は出っ歯の多く(約8割)は下顎が後ろに引っ込んでしまっているため、相対的に出っ歯に見えてしまっている場合が多いのです。

本当は下顎の位置を前方に変える治療にするべきなのですが、その様な事はできないと思われています。

そのため、上記の様に上顎の2本を抜歯してその隙間を利用して前歯を後方に下げてしまうので、下顎の位置はほぼ変わりません。加えて無理に上顎の前歯を後方に移動させますので、唇に皺が寄ってしまうこともあります。

出っ歯の多くは下顎が後方に引っ込んでいることを示す口元の写真。相対的に上の前歯が突出して見えている
出っ歯の約8割は、下顎が後方に引っ込んでいることが原因

それでは、この様な出っ歯(専門的には2級咬合)に対して傾いた歯を立てる事や下顎の位置を変えて治す事などできるのでしょうか?

結論から申し上げますと、可能です。

神奈川歯科大学の前矯正歯科学講座教授の佐藤貞夫先生の理論に基づき、佐藤教授や白数明義先生が体系化させた方法です。

この方法は、傾いた歯を立てると共にわずかに顎の位置を変えてそれを順応させる方法です。

下の写真が上記の上顎前突の治療後の写真です。矯正専門医の先生は上顎の小臼歯を矯正用のインプラントを使って、強制的に後方移動して治したと思われるでしょう。しかし、その様なことは一切行っておりません。使用したのはワイヤーと顎間ゴムのみです。

非抜歯矯正による治療後の口元の写真。小臼歯を抜かず、ワイヤーと顎間ゴムのみで出っ歯が改善され、自然で美しい口元になっている
治療後:小臼歯を抜かず、ワイヤーと顎間ゴムのみで改善した状態

顎の前方移動をさせたのです。とはいえほんの僅かであり、全く問題なく順応してしまっています。

小臼歯を抜かないで、顎の位置を変えるのです。歯科医療関係者ならば、そんなバカなと思うのです。もしも出来たとしても咬む位置が2か所ある二態咬合(にたいこうごう)になるとされています。しかし、専門的には咬合平面の角度を変更させると二態咬合にはならないのです。

この方法を使いますと、本来下顎が引っ込んでいる為に出っ歯になっていたのを下顎を僅かに前方に移動させる為、貧相にはならず逆に美しくなるのです。

そして、上顎の小臼歯を抜歯して矯正をした場合には口の中の容積が狭くなります。

容積が狭くなると、ものが食べづらくなるのかと思われるかもしれませんが、大事なのは口腔容積は舌の位置と大きく関係しているということです。

一概には言えませんが、口腔容積が減るということは舌の位置が後方に移動しやすくなります。

そうなると、呼吸がしづらくなるといった弊害も予想されます。

非抜歯矯正のポイント

  • 下顎が引っ込んでいる出っ歯を、下顎を僅かに前方移動させて治すので口元が貧相にならない
  • 使用するのはワイヤーと顎間ゴムのみ(矯正用インプラントは不使用)
  • 咬合平面の角度を変更するため、咬む位置が2か所になる二態咬合にはならない
  • 小臼歯を抜かないため口腔容積が狭くならず、舌の位置・呼吸への悪影響を避けられる

なお、この方法はトヨタ自動車の研究所である豊田中央研究所により開発された「ゴムメタル」というワイヤーを適正に使用する事により達成されました。このワイヤー無くしてこの非抜歯矯正を行うことは困難です。

小臼歯の抜歯を勧められた方へ

成長期を通り越した中学生程度の方で、出っ歯の矯正に際し「小臼歯の抜歯」と言われたら、是非当院にお越しください。

第二症例:八重歯を治したい

歯科医療関係者であるため、できれば小臼歯を抜きたくない、というご希望でした。

症例2 八重歯の治療前の口元の写真。犬歯が歯列から外側に飛び出している
症例2 術前:八重歯(犬歯の低位唇側転位)の状態

ゴムメタルを用いた非抜歯矯正を行いました。小臼歯を含めて他の歯も抜いていません。矯正治療期間は2年半程度です。なぜ抜かなくて済んでいるのか?

  1. 傾いている歯の引き起こし
  2. 歯列の拡大
  3. 顎位の変更

これらを行う事により、小臼歯を抜かなくて済むのです。

非抜歯症例3 治療経過のレントゲン・口腔内写真。傾いた歯の引き起こし・歯列拡大・顎位の変更により小臼歯を抜かずに排列されていく様子
非抜歯症例:傾いた歯の引き起こし・歯列拡大・顎位変更による治療経過

もしも、このケースで小臼歯を抜くとどうなるのでしょうか?スペースが足りなくて抜歯が必要なのは、実は右上だけです。それでも何故、左右上下を抜くかと言えば、歯には嚙み合う場所があるのと、顔に対して歯の中心がズレるのを防ぐためです。しかし抜いてしまうと、問題は右上以外に起こります。

このケースでも、もしも小臼歯4本の抜歯を行うと、どう困るでしょうか?答えは、まず期間が長くなります。特に、下顎の小臼歯を左右抜いてしまってから、歯をワイヤーで並べると、抜歯をしたスペース以上にスペースが出来てしまいます。それはワイヤーでも顎が拡大されるからです。そうなると、大臼歯という大きな奥歯を前方に移動しなければならなくなります。これが非常に問題なのです。簡単に前方に動かないのです。そして最悪なのは、奥歯が動かないで前歯が後方に移動するのです。そうなると上顎の前歯と下顎の前歯の位置のズレが起こり出っ歯になってしまうからです。これを修正するのが至難の業なのです。ですから、この様なケースは小臼歯を抜かない方が良いのです。

非抜歯症例3 治療後の口腔内写真。小臼歯を抜かずに八重歯が整い、歯列がきれいに並んでいる
症例2 術後:小臼歯を抜かずに整った歯並び

更に、小臼歯を抜歯してもそのスペースの閉鎖が出来ない矯正専門医も多数存在します。そうなると、大学病院で骨を切って辻褄を合わせるように紹介されてしまいます。

小臼歯を抜かない矯正のご相談を

「抜歯が必要」と言われた症例でも、傾いた歯の引き起こし・歯列の拡大・顎位の変更により、小臼歯を抜かずに治せる場合があります。八重歯や出っ歯でお悩みの方は、抜歯を決める前に一度ご相談ください。

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小臼歯を抜かない矯正を、ご相談ください

出っ歯や八重歯も、小臼歯を抜かず・手術をせずに治せる場合があります。まずはお気軽にお問い合わせください。

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