マイクロスコープによる精密根管治療の様子
マイクロスコープによる精密根管治療
ラバーダム防湿下でマイクロスコープを用いて根管内を確認している術野
ラバーダム防湿下で根管内を確認する
上顎大臼歯部と上顎洞を写した歯科用CTの断層像
歯科用CTで根の先と上顎洞の状態を確認
歯科用CTの三次元再構成像で見た歯と顎の骨
三次元で骨と歯根の状態を把握する
SUPER ROOT CANAL TREATMENT

スーパー根管治療
(K.SRCT法・ケースルクト法)

「抜くしかない」と言われた歯も、残せる場合はかなりあります。理事長・久保倉が確立した精密根管治療「ケースルクト法(K.SRCT法)」で、歯を最大限に残すことを目指します。

当院には、日本全国から根管治療を希望する患者様がいらっしゃいます。地元の歯科医院で「抜かなければならない」と言われた歯でも、ケースルクト法による根管治療(自費診療)を行えば、かなりの確率で救える歯が数多くあります。かけがえのないご自分の歯を、残してみませんか。

95.56% 平均成功率(抜髄・平均約7年)
1〜3回 通院回数の目安
2018年 理事長・久保倉が確立

そもそも根管治療とは?

根管と根尖孔

根管治療は、虫歯や歯の破折などで歯髄(歯の神経)が感染・損傷した場合に、歯を保存するために行う治療です。感染した歯髄を除去し、根管内を清掃・殺菌することで再感染を防ぎ、歯の機能を回復させます。特に、根の先端にある根尖孔(こんせんこう)を確実に閉鎖することが、治療成功の重要な鍵となります。

日本の根管治療の現状

須田らの研究(2005年9月〜2006年12月)では、東京医科歯科大学のむし歯外来患者のレントゲン写真の5割以上で根尖病変が認められました。根尖病変は必ずしも疾患とは限らないものの、将来的な問題につながる可能性があり、その罹患率は看過できません。

この背景には、歯科医師養成課程における最新の根管治療の導入の遅れと、低い診療報酬という日本の医療制度が考えられます。低い診療報酬は、高度な技術と時間を要する根管治療への適切な対価とならず、質の高い治療提供の妨げとなる可能性があります。

技術的な問題点としては、根尖孔閉鎖の軽視、教育における側方加圧根管充填の偏重、症状のある歯への対応の不足、効果の低い自費診療法の普及、ラバーダム・マイクロスコープへの過信などが挙げられます。ご自身の歯を長く保つためには、十分な技術と経験のある歯科医院で、適切な費用で質の高い治療を受けることが重要です。

ケースルクト法による根管治療

ケースルクト法(K.SRCT法)は、当院理事長・久保倉が2018年に発表した根管治療法です。従来の治療法と異なり、根管の先端にある小さな穴「根尖孔」を確実に塞ぐことを重視しています。これにより細菌の侵入を防ぎ、治療の成功率を高めることを目指しています。アメリカの根管形成技術(CWCT法)と、日本の根尖孔閉鎖技術(オピアンキャリア法)を組み合わせた治療法です。

ケースルクト法の特徴とメリット

主な特徴

  1. 根尖孔の確実な閉鎖:根尖孔を徹底的に閉鎖し、再感染のリスクを減らします。
  2. 垂直加圧根管充填法:従来の側方加圧法よりも根尖孔への密閉性が高い垂直加圧法を採用。
  3. 最新技術の融合:アメリカの根管形成技術(CWCT法)と日本の根尖孔閉鎖技術(オピアンキャリア法)を組み合わせ。
  4. 歯の切削量を最小限に:切削量を抑え、歯の寿命を長く保ちます。
  5. 通院回数の削減:従来より大幅に少ない1〜3回程度の通院で治療が完了します。
  6. 抜歯回避の可能性:従来抜歯と診断された歯根嚢胞や歯性上顎洞炎も治療できる場合があり、抜歯回避につながる可能性があります。
  7. 治療時間:1回あたり1時間〜1時間半。保険外診療です(費用は下記)。

ケースルクト法のメリット

  • 治療後の再感染リスクが低い
  • 治療後の長期的な安定性が高い
  • 通院回数を減らせる可能性がある
  • 骨が再生して抜歯を回避できる可能性がある

ケースルクト法は2020年の日本歯内療法学会で発表され、「日本歯内療法学会がすべての歯科医師に送る最新トレンド」という書籍にも掲載されています。また、K.SRCT法のすべてを公開した専門書と、一般向けの紹介書を刊行しており、全国の書店・Amazonでもお求めいただけます。

専門書『久保倉式 スーパー根管治療(K.SRCT)』の表紙 専門書の誌面(オールカラー)
専門書 久保倉式 スーパー根管治療(K.SRCT) 191ページ・オールカラー/日労研発行・2018
ISBN 978-4-931562-44-8
一般向け書籍『「だから歯が治らない」本物の根管治療を受ける』の表紙
一般向け 「だから歯が治らない」本物の根管治療を受ける 223ページ/日労研発行・2018
ISBN 978-4-931562-42-4

ケースルクト法で再治療をすると歯根嚢胞でも治ることが多い

歯根のう胞

日本では歯根嚢胞(しこんのうほう)に対し抜歯や外科手術が多く選択されますが、当院のケースルクト法(K.SRCT法)は抜歯や手術を回避し、歯の温存を目指す独自の治療法です。従来の根管治療では難しいとされた歯根嚢胞も、根尖孔の確実な閉鎖と高度な根管内清掃により、改善と骨再生が期待できます。この治療を求め、全国から患者様が来院されます。

術前の歯科用CT。前方から見た画像・側方から見た画像・合成画像の3点で、赤い矢印の先に根尖病変(歯根嚢胞)の黒い影が写っている
BEFORE 術前の歯科用CT。赤い矢印の先に、根尖病変(歯根嚢胞)の黒い影があります タップ/クリックで拡大
術後の歯科用CT。同じ3点の画像で、黄色い矢印の先にあった黒い影が消え、骨が再生している
AFTER 術後の歯科用CT。黄色い矢印の先の黒い影が消え、骨が再生しています タップ/クリックで拡大

ただし、次のような歯は適応外です

歯根のヒビや割れ、除去困難な土台、著しい歯の動揺、歯根端切除術を受けた歯、保存困難なほど歯質を失った歯。『歯根嚢胞=抜歯・手術』とは限りません。適応外でなければ、当院では歯を最大限残すケースルクト法を提供しており、多くの方が抜歯を回避されています。抜歯を勧められた方も、諦めずに一度ご相談ください。

日本での一般的な根管治療の成功率は30〜50%、アメリカでも80%とされます。ケースルクト法は、平均約7年の経過観察で95.56%という成績を示しています。

K.SRCT(ケースルクト法)根管治療の成功率・予後

※ここからは専門的な内容を含みます。当院は研究教育機関ではないため、予後判定を目的とした定期的なレントゲン撮影は行っておりません。以下は、その後の診療で偶然撮影されたレントゲン画像から確認できた症例を抽出した予後調査(2017年実施)です。

評価基準

  • 5:全く問題なし(CT等で完全に確認できる場合)
  • 4:問題なし(パントモやデンタルで確認できる場合)
  • 3:根尖病変はなし。ただし瘢痕を思わせる場合や歯根膜腔の拡大を認める場合
  • 2:小さい根尖病変を認める
  • 1:明らかに根尖病変を認める、または歯根破折

上記のうち1・2は「失敗」と判断しています。

抜髄症例(初めての根管治療)

区分症例数平均経過年数成功率評価平均
単根歯316.03年100%4.19 / 5
単根・即根充329.42年93.75%4.31 / 5
複根歯356.95年94.29%4.29 / 5
3根管以上525.81年94.23%4.40 / 5

平均7年の経過観察における成功率は95.56%でした(単根歯=前歯、複根歯=小臼歯、3根以上=大臼歯)。日本での一般的な成功率30%〜50%、アメリカでの80%と比較しても非常に高い数値であり、ケースルクト法の優れた治療成績を示しています。

感染根管処置(他院での治療のやり直し)

区分症例数平均観察期間改善率悪化率不変率改善度
単根433.34年93%0%7%2.10 / 4
複根283.8年78.6%7.1%18.2%1.20 / 4
3根管以上254.32年92%4%4%2.32 / 4

改善率の平均値は87.9%。ケースルクト法では原則として無症状の根管治療は行わず、ほぼ全ての症例が痛みなどの不快症状を伴う歯が対象です。問題なく使用できる歯であっても根尖病変が見られた場合は「失敗」と判定する厳しい基準のもとでの数値です。「改善度」とは、この評価基準において治療によって状態がどれだけ改善したかを数値化したものです。

費用:抜髄処置・歯髄壊死(今まで治療をしていない歯)

一度も根の中の治療をしていない歯で、根の中を詰める根管充填を行うまでの費用です。治療に使うドリル類は全て新品を使用するため、よくある過誤である根管内での器具の破折は起こりません。ラバーダムで唾液中の細菌の侵入を抑制し、マイクロスコープで確認しながら、充分な時間を取って治療します。基本投薬料(3日分)も治療費に含まれます。

55,000円 〜 132,000円(税込・歯の部位による)

上顎(上の歯)の費用と治療回数

歯の種類上顎前歯上顎犬歯上顎小臼歯上顎大臼歯
歯の番号1234567
治療費用(円)55,00055,00066,00066,00066,000110,000110,000
治療回数1112233

下顎(下の歯)の費用と治療回数

歯の種類下顎前歯下顎犬歯下顎小臼歯下顎大臼歯
歯の番号1234567
治療費用(円)66,00066,00066,00055,00055,000132,000132,000
治療回数1111133

※開発者である理事長・久保倉による治療の場合、上記の1.2倍となります。2回目以降は再診料として5,500円がかかります。根管治療小器具は全て新品(Kファイル・Hファイル・エンドウェーブ)。ラバーダム防湿のうえ治療(歯の崩壊程度によりできない場合もありますが予後に差はありません)。シーラーは生体に最も優しいバイオセラミック系を使用。1回の治療は1時間〜1時間半程度。根管治療の費用に、土台(歯台築造)と被せものの費用は含まれません。根の形や湾曲により治療成果は左右され、ごく希に抜歯になる場合もあり、その際の返金はいたしません。

費用:再根管治療(一度根管治療をしてある歯)

一度根の中の治療をしている歯の再治療です。抜髄処置に比べ、充填材を外す時間や根の中を綺麗にする時間がかかります。前医の治療の仕方によっては結果を出せず、治療適応にならない場合もあります。投薬料(3日分)も治療費に含まれます。

77,000円 〜 209,000円(税込・歯の部位による)

上顎(上の歯)の費用と治療回数

歯の種類上顎前歯上顎犬歯上顎小臼歯上顎大臼歯
歯の番号1234567
治療費用(円)77,00077,000110,000110,000110,000165,000165,000
治療回数1123333

下顎(下の歯)の費用と治療回数

歯の種類下顎前歯下顎犬歯下顎小臼歯下顎大臼歯
歯の番号1234567
治療費用(円)110,000110,000110,00077,00077,000209,000209,000
治療回数2221144

※開発者・久保倉による治療は1.2倍。2回目以降は再診料5,500円。治療開始直後に亀裂や治療不能な大きな穿孔が見つかり予後不良が予想される場合は33,000円(税込)で終了。金属の土台の除去に11,000円〜33,000円、MTAセメントを使用する場合は使用料として22,000円(税込)がかかります。その他の条件は抜髄処置に準じます。外科的な根管治療が必要になった場合は別途費用がかかります。

外科的歯内療法

外科的歯内療法

被せものを除去したくない場合や、通常のアプローチでは治癒しない場合に、顕微鏡を用いて根の外側から治療を行う方法です。ケースルクト法根管治療では、ほとんど外科的な方法を行わずに済む場合が多く、当院での実施率は非常に少ないのが現状です。根の外側から治療した部分は、骨補填材と吸収性コラーゲン膜で保護します。

費用(税込)

  • 前歯部(1・2・3番):88,000円
  • 小臼歯部(4・5番):132,000円
  • 上顎大臼歯(6番):165,000円
  • 下顎大臼歯(6番):198,000円
  • 診断的フラップ処置:33,000円

治療中・治療後の痛み

治療中の痛み

「チクチクする痛みが心配」という患者様もいらっしゃいますが、心配はご無用です。無痛にするための麻酔を事前に行いますのでご安心ください。麻酔自体も当然痛くありません。

治療後の痛み

当院で最初に根管治療を受ける歯の場合、ほとんどの場合「噛むと痛みが出る」という症状が出ることがあります。しかし、通常1週間程度で治まる場合が多いです。

ケースルクト法根管治療が終わったら

前歯のように直接力が入らず審美的に問題がない部分では、根管治療をした部分を詰めて終了する場合もありますが、一般的には被せる治療を行います。根の先の病変が大きかった場合は、半年程度経過してからレントゲンを撮影し、予後を評価したうえで、状況が良ければ被せる処置などを行います。

ケースルクト法根管治療ができない歯

明らかに歯根が折れているのが確認できる歯、根管治療はできても被せるような歯が残っていない歯、大きく動く歯、歯根端切除術など外科処置を既に受けている歯。逆に、歯根の先に大きな根尖病変があっても適応外にはなりません。

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