
こんな仕事はしたくないですね。
こんな仕事はしたくないですね。
後ろから2番目の歯が無くなってしまったので、その前と後ろの歯を土台にしてブリッジ(橋)がかけてあります。
そこで、注目して欲しいのは、土台に使った歯の金属の形態です。後ろの方は、部分的に被さっている(インレー)けど、橋の前の方は完全に被さって(クラウン)いませんか?
この場合、いつの間にか、部分的に被さっている方が歯からはがれて宙ぶらりんになってしまします。当然その隙間から唾液等が侵入して酷い虫歯になってしまいます。
つまりインレーでブリッジを作ってはいけないと言う事です。土台の両方共インレーというのも駄目です。
この方も後ろが外れてプカプカするとの事で来院されました。
両方の土台ともちゃんと被せるパターンのクラウンでなければなりません。
これはいったい何だろうと思いました。連結したクラウンの下に何と歯があるではありませんか。
これじゃ不潔になるのは当たり前ですね。きっと抜くのが面倒くさかったのか、下歯槽神経に近いから麻痺を恐れて抜くのを止めたのか???
やっぱり、不潔になって、歯髄炎になって来院。
連結を外して、抜歯しました。
保険診療ですが、通常の日本の歯科治療のレベルからすれば、最低最悪の部類の治療。
この患者さんは、治療して直ぐに外れてしまうのを3回繰り返し、更に咬めなくて腫れてきたと言って来院。
そりゃそのはず。根管治療は一切行わず、根管はがらんどうのまま、スクリューポスト(ネジ)を2本無理やりたてて、辺縁のぐちゃぐちゃな咬み合わせの高い冠を被せてあったようです。仮歯かと思いましたが、お聞きしたらちがうそうでした。
この様な治療は滅多にありません。日本の歯科治療のレベルは諸外国に比べるとかなり高いです。
ただしだんだんと医療費の切り詰めが行われる昨今では、保険診療では限界を感じる今日この頃です。
(2006追記)