どうしてそんな事ができるのですか?
照明の横に2つのビデオカメラが設置されており、インプラント用のハンドピースと顎に取り付けられた、マーカーを読み取りその座標を認識してCT画像に合成します。誤差は0.5ミリ程度だそうです。
インプラントは、顎の骨の中に、専用のドリルで穴を開けて入れます。ちょうど壁にドリルで穴を開けてネジをドライバーで入れるのと同じです。壁の板の様に、最初から厚みが分かっており、色々な方向から見る事ができるなら簡単です。
しかし、人間の顎の骨となりますと、そうはいきません。先ずは骨と言っても周囲に粘膜やら筋肉が付着しているので、その全貌は良くわからないのです。又、骨が薄い人も居れば、骨の中の神経や血管の位置が平均的な位置に無い方と千差万別なのです。
現在では歯科用のCTの普及により、術前には、骨の立体的な形の把握はかなり出来るようになりました。そして、ステントやガイドと言われるドリルの挿入方向を決定する器具も作られる様になり、かなり安全性はアップしてまいりました。しかし、これらのガイドを使ってみると意外にも使いにくく、術中に方向が違うと感じて使用を中止するケースが多く、あくまでも最初の位置決め以外には使えないのが現状なのです。実際に、これらのガイドを使ったライブオペを米国の2つの大学で見て参りました。2つのオペとも悲惨たるもので、やはり途中で外してしまいました。
つまりインプラントのドリルを行う方向は、経験に基づく勘に頼っているのが実情なのです。
そこで今回、カナダで開発されて日本で発売が始まったナビデント。これは画期的なナビゲーションで有る事に間違い無いです。それは、CTの画像上に、現在のドリルの位置が三次元的に表示されるのです。つまり骨の中のドリルの先端や方向が分かってしまうのです。よって、あと何ミリで神経に接するとか隣の歯にぶつからないかも分かるのです。当院では、いち早く導入しました。日本では7台目だそうです。(高級車1台分します!)
簡単な場合には必要は無いと思います。しかし、下顎の前歯の様な骨が薄い部分では威力を発揮すると思います。
照明の横に2つのビデオカメラが設置されており、インプラント用のハンドピースと顎に取り付けられた、マーカーを読み取りその座標を認識してCT画像に合成します。誤差は0.5ミリ程度だそうです。
外科の手術の場合、レントゲンをずっと出し続けて器具等の位置を確認する場合が有ります。しかしやはりこの透視による手術は被曝量もかなり多くなってしまいます。重大な問題は何回も同じような手術をしなければならない医療者への被曝。そこで考えられたのがナビデントの基になった技術です。脳外科の手術用に開発されたのです。それを歯科への転用でしたのがナビデント。術中にレントゲンによる透視などは一切行いません。術前にCTを一回撮るのみです。
当院では特別な費用は頂いておりません。