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諸外国の根管治療の費用

投稿日: 2015年12月30日 


諸外国の根管治療の費用


根管治療とは、歯の中の神経(歯髄)を取ったりする治療の事です。


まずは、自由の国、アメリカです。 米国は、日本の様な公的な保険制度はある特定な方以外を除いて未整備です。よって、ほとんどが民間保険か、自費で診療を受けています。又、医療を提供する歯科医の方も、日本の様な医療に対する広告規制がありませんので、広告が盛んで、よって治療費用は自由競争下にあります。そんな中でも、奥歯の根管治療費用を例にとるとおおよそ、30万円程度です。当然、ニューヨークのマンハッタンでは、この1.5倍はします。


それでは、アジアでの諸国ではどうでしょうか。フィリッピン。この国ではマクドナルドのバリューセットが100円です。その様な物価の安い国でも、根管治療は約7万円です。日本でのバリューセットは約500円。概算するとアジア諸国でも根管治療の費用はおおよそ35万円もの高価な治療費用となっています。

2013年7月、中国のチンタオに研修に行ってきました。そこで聞いたのは根管治療は被せ物抜きでだいたい10万円(現地通貨)だそうでした。中国の物価は日本の約4分の1と言われていますので、日本円に換算すると凡そ、40万円程度です。中国は最近、個人開業がやっと認められた様で、殆どが自費診療だそうです。治療費用にばらつきはかなり有る用でしたが、日本の保険診療レベル?でそれくらいの費用がかかるそうです。ちなみにチンタオで一番大きな病院の歯科を視察させてもらいましが、私どものクリニックには9台も有るマイクロスコープは一台も無く、歯科用のCTも入っておりませんでした。


さらに、2014年に訪れた、中米のグアテマラのフランシスコマロキン大学でも奥歯の根管治療は、現地通貨で6万円程度との事でした。



世界で共通するのは、どの国でもインプラントの治療より根管治療の治療費の方が高いのです。


日本の根管治療の費用は、諸外国では30万円程度の治療費が日本では9千円。しかも3割負担ですので、3千円。よって100分の1の支払いで根管治療が受けられている計算になります。


なぜ諸外国では根管治療費用は高いのか


簡単に言うと、時間がかかって技術が必要な事。そして責任が重い事。又消耗品類に費用がかかるのです。


つまりこの根管治療の上手い下手がその歯のその後の寿命を決定付けるからです。


私は、治療費が高ければ良いとは思っておりません。しかし余りにも安い治療費は、もの凄く弊害を生んでいるとしかと思えてなりません。


それは、諸外国では人々は根管治療は高いものだと認識しています。ですから、そうならない様に、予防に力をいれて、メンテナンスに通う人が多いそうです。しかし、日本は、どんな治療でも保険診療の場合は、5千円も有れば受けられますので、予防する意識は当然に乏しくなります。


又、日本の歯科医の方からすると、しっかり根管治療をすると、術後に痛みが出る事が有り、クレームにつながりやすいのです。おまけに赤字です。ですから、しっかり技術を磨く事は敬遠されがちなのです。ちなみに米国では根管治療の講習会は一番人気だそうですが、日本での根管治療の講習会はインプラントに比べれば無いのに等しいです。


もうひとはの保険制度の問題点としては、日本の保険制度は診療報酬は安いのですが、一応やれば審査はあるものの医療機関にはお金が支払われる仕組みなのです。治療の質はそれほど問われないのです。つまり上手くても下手でも一緒の診療報酬しか支払われないのです。


又、今やコンビニより多いと言う歯科医院。経営に苦しい歯科医院は過半数と言われています。よって虫歯を見るや、神経を取ってしまい、テキトーな根管治療を行って一応の費用を手っ取り早く頂いて、被せもので費用をテキトーに頂く事が起こってくるとも考えられます。


ただ、フィリッピンの様な国の場合、費用が高い根管治療を受けられる患者さんは限られて来ますので、治療費が出せない患者さんは抜歯になっており、若い人でもやたらに義歯(入れ歯)になっている事から考えると、日本はまだマシかとも思ってしまいます。


そして医療は専門性が高く素人には判りにくい反面も見逃せません。つまり根管治療を受けた患者さんが良い治療か悪い治療かを判断しにくいからです。つまり我々プロからすると、レントゲン写真を見れば、根の中の削り具合や、詰め具合である程度は良い治療か悪い治療かは直ぐに判断できます。しかし、患者さんからするとその様な判断はできないので、判断する材料としては治療に際して、痛くないとか、治療が早いとか、先生や衛生士さん、受付の雰囲気が良かったとか医療の質とは全く関係無い事が医療の評価としてすり替わってしまうからです。


それでは日本の国民はどうすれば良いのでしょうか?


それは、日本の保険制度を上手く利用するに尽きます。日本の健康保険制度は、フリーアクセスが担保されています。それはどう言う事か?


つまり、自分がかかりたい医療機関にいつでも自由に受診する事ができるのです。どこでも、いつでもです。それも公定価格ですので、どこでも同じ費用です。


そして、重要なのは、殆どの方がご存知無いと思いますが、患者さんが何かの疾病が有る事を確認にしに、医療機関を受診して、診察の結果疾病が無くても、保険適応が可能な事が役所の文章に明記されているのです。


もっと簡単に説明しますと、保険診療はあくまでも疾病でなければ受診は出来ない事になっています。しかし疾病かどうかは素人では判断できないので、プロの歯科医師や医師に判断してもらうしかなく、結果的に疾病でなくても保険診療を認めるのです。つまり、虫歯だと思うから診てくれと歯科医院に行って、結果的に虫歯で無くても自由診療ではなく保険診療として認められるのです。


ここまで書けばお分かりになると思いますが、自発的に定期的に、良さそうな、歯科医院に受診をしておいて、根管治療になるような虫歯を作ら無い事です。つまりメンテナンスが重要なのです。


それでは、迂闊にも根管治療になる様な虫歯を作ってしまった場合はどうするのか?前述の様に、日本の根管治療費は常軌を逸しています。これではしっかりした治療は厳しいのが現状です。当院では、自費によるスーパー根管治療も行っています。


あと、当院によく来院される患者さんのケースをご紹介します。虫歯の確認に近所の歯医者さんに行ったところ、レントゲンを撮った結果、昔に根の治療をされた歯の根の先に膿が溜まっているのを指摘を受ける。それから再度の根管治療を受けた途端、痛みが生じて半年以上、その歯科医院に通院加療。しかし全然良くならなく、最近になって、抜歯と言われてしまい不信に思って当院に来院。


いじらなけば良いものを。。。。。別に膿が溜まっている訳ではないのです。症状が有れば当然ながら治療をすべきですが、何年にも渡って症状が無いと言う事は、非常に静的な状態になっているのです。当院では、その様な根の先にレントゲン透過像が見られても、いきなり治療は絶対しません。経過観察とします。その結果、長年経過を見ていると、レントゲンの透過像は殆ど変化しない人が多いのです。


ではその様な根の先に透過像が有っても何の症状も10数年に渡って無かったのに、急に症状が出てきた場合は、透過像はほぼ関係無く、歯の根が折れてしまった事によるのが大半だと考えています。


色々な問題点を抱えた日本の歯科治療です。ただ、良い点も沢山ある事もご理解頂けたのではないでしょうか。

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