親のむし歯は子供に影響する?
子供の虫歯の理由として、「歯磨きをしっかりしない」、「甘いものばかり食べている」などと言われることがよくありますが、実は一番悪影響を与えかねないのは親が持つ虫歯菌なのです。
虫歯菌は生まれたばかりの赤ちゃんには存在しません。
これは歯がないからです。
では、どこで口内に虫歯菌が登場するかというと、一番多いのは親などからの感染なのです。
感染時期としては、生後10ヶ月~31ヶ月の間が多いと考えられています。
感染経路には幾つかありますが、『自分で噛み砕いたものを子供に与える』、『自分の使用した箸で子供に食べさせる』、『口を合わせるキス』などが主なものとなります。
ようするに、親の唾液などから子供の口内へ感染してしまうということです。
そのため、子供のうちは子供専用の箸やスプーンなどを用意しておいて、必ずそれを使わせるようにするといいでしょう。
他の人が使っているものは使わせず、子供の使用しているものを誰も使用しないという風にすることで、かなり感染を防げると思います。
特に気をつけてほしいのは、虫歯菌への感染が早ければ早いほど、生涯的に虫歯に悩まされることになるという点です。
子供の口内の状態を示す例として、次のようなものがあります。
菌が座れる椅子が100席あるとします。
生まれて1年、2年と育っていくうちに、この椅子には色々な菌が座っていきます。
菌には必要なものもありますので、『菌』であるから必ずしも悪いものというわけでもありません。
例えば、ある程度成長してから初めて虫歯菌がやって来た子供の場合、椅子には既に多数の他の菌が座っているため、数席しか座れません。
逆に、早い段階で感染すると椅子に空きが多いため、10席、20席と座られてしまうかもしれません。
当然、同じような生活で、同じように口内ケアをしていても、数席分の虫歯菌と20席分の虫歯菌では菌の活動による本人への影響度合いが違います。
だから、殆ど歯磨きをしないのに虫歯にならない人と、毎食磨いているのに虫歯になりやすい人がいるのです。
そして一番恐ろしいのは、この席の割り合い数というのが生涯変わらないということです。
口内ケアにどれほど気をつけても、この席の割り合い数を変更することが現在は出来ません。
ですから、親の菌が子供に感染しないように注意する必要があるのです。
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