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最近の歯科医師国家試験問題に思う

投稿日: 2019年8月21日  | カテゴリ: 院長ブログ

最近の歯科医師国家試験問題に思う

 

私が35年前に受験した歯科医師国家試験は、合格率はおおよそ90%程度だったと記憶している。つまり、普通に勉強をしていれば、普通に合格する試験だった。

 

しかし、今はどうだろうか?直近の112回歯科医師国家試験では全体で63.7%の合格率だったそうだ。私立大学の歯学部の不人気から学生の質がが下がっているからだろうか?それもあるかもしれないが、根本的には試験が難しいと言うか、難しくしているのだ。

 

現在の歯科医師国家試験は360問。AからDまでの4領域に分けられている。その領域ごとに合格点数は異なる。おおむね6割以上正解しないとならない。そして、総合して合格点数に達すれば合格では無く、上から何人が合格と言う、総人数制にしているのが特徴だ。これは、歯科医師の人数の抑制策の為である。

 

敬友会では、毎日、朝礼メールをスタッフに送っている。この中に、毎日一問、公開されている111回歯科医師国家試験の問題を載せている。問題を載せる関係上、毎日自分で1題ずつ解いているが非常に難しいと言わざるを得ない。_2019-08-21_13.57.00.png_2019-08-21_13.57.17.png

3歳児で殆ど歯が無い。レントゲン写真から外胚葉異形成症である事は理解しなければならない。ただ、この出題ではこの子供に義歯を作った場合の出題である。


この様な遺伝性疾患は35年間、歯科医師をやっていても見た事がない。仮に有ったとしても、これは専門医療機関で無いと義歯は作れない。なぜなら、3歳児程度の場合、義歯の型を採る場合、全身麻酔をかけないと多分無理だ。

その理由は、泣いている子に無理やり歯型を採ると窒息死させかねないからだ。


この問題が、国家試験に載っている意義があるのだろうか。

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上記は、うつ病の薬に対する出題。正直、さっぱり分からない。



ただ、新しい知識を尋ねる問題も出題されている。それはインプラント。35年前はインプラント自体を大学ではやっていなかった。開業医主導で、どちらかと言うと否定されていた。それが近年では国家試験にも出題されている。

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これらの国家試験問題を現役の歯科医師に解かせたら、殆どが不合格になると思う。


ただ、しっかりと一生懸命勉強すれば、6割は取れそうな気がする。なぜならば、応用力が要求される難しい数学の証明の様な問題ではないからだ。しかし、当然ながら、昔と違って多くの事を頭に詰め込む必要がある。それには、大学6年生で慌てて勉強しても多分無理だ。低学年のうちに色々な知識を叩き込まないと1発合格は恐らく無理だと思う。そして、国家試験の前には卒業試験がある。これは、国家試験に受からないと思われる学生のふるい分けであり、これまた過酷の様だ。


あと、国は国家試験で歯科医師の数を絞ろうとしているが、そろそろ政策を転換しないとやがて歯科医師不足がやってくるのは目に見えている。それは日本の歯科医師の中心年齢が60代前半だからだ。あと、10年したら皆、引退してしまうのは必然だ。


気が付いてからでは遅い。

恐らく、国もあと数年したら歯科医師国家試験の難易度を下げざるを得ないと思う。



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