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ルートカバレッジ

投稿日: 2015年12月13日 

ルートカバレッジ


海外の歯周病やインプラントの研修会に行くと、必ず習う技術に”ルートカバレッジ”があります。今回のニューヨーク、コロンビア大学でのインプラント研修会にもやはりありました。


簡単に説明すると、加齢や過度の力がかかる事によって歯の根が露出してしまいます。そんな場合に、そこの露出面をもう一度、歯肉で覆ってあげる技術です。


一般的には、その部分の歯肉を剥がして、そこに上顎の内側から採集してきた歯肉の一部の結合組織等を移植してあげるのです。


しかし、この技術に関しては日本ではあまり活かす機会が無いのが現状です。


欧米人は思いっきり歯をみせて笑います。そしてハグの文化でもあるので、相手のとの距離も近いのです。ですから、日本人では考えられないほど歯に対しは気を使うのです。


そこで、欧米人は歯肉が下がって、相対的に歯が長くなって見える様な事も嫌うのです。よってこの様なルートカバレッジの様な技術が開発され、その名人も米国には存在するのです。


文化の違いって結構面白いですね。


ただ、この技術は、単なる歯根露出を隠すだけの技術ではないのです。インプラントに応用が出来るのです。研修を積んでいない歯科医師はインプラントは骨の量に依存していると思っています。しかし、研修を積んでいる歯科医師は、歯肉の量や厚さによってその予後が相当違う事を知っています。


インプラントには普通の歯と決定的に違う部分が有るのです。それは、歯根膜と言う歯を取り巻いている組織がインプラントには無いのです。その歯根膜は薄いながらも骨に血液を供給しています。


そこで何が問題になるか?


インプラントと歯肉の間にある骨の存在なのです。


そんな骨の何が問題か?  奥歯はさほど問題はないです。しかし前歯は大問題なのです。その骨が薄いからです。約2ミリ程度しかないのです。


その骨は、普通の歯の場合は、中心の骨髄からと、外側からは歯肉。内側からは歯根膜が血液を送っています。


ところがインプラントの場合は、歯根膜が無いので血液は骨髄と歯肉側からしか供給されなくなるのです。更に問題なのは、骨の先端では、骨髄が無いので血液の供給は歯肉側からしかないのです。


そうなると、骨はどうなるか?骨にとっては栄養を運んでくる血液量が減る。そうなると骨の吸収が起こるのです。


骨が減る??イメージがわかないと思いますが、上の前歯の場合インプラントの外側の骨が減るとどうなるか?


インプラントの軸面が見えてくるのです。一般的にはインプラントはチタン合金で出来ていますので、金属色を帯びています。


つまり、笑うと、何か黒っぽく歯の上が見える。インプラントはわずか1.5ミリ程度の骨の血液供給路までを考える必要があるのです。この様にならないためにはインプラントを埋める位置と深度を調整する必要があるのです。



 

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もちろんインプラントを埋める位置が最も大事です。しかし、その他にも歯肉の要素も無視できない場合もあります。


そんな時に、このルートカバレッジの技術を応用して、歯肉を厚くする場合があります。歯肉の厚さなんて何なんだろうと思うかもしれません。もちろん見た目のボリューム感もアップします。しかし、大きい目的は、血液の供給量がアップするからです。


ですから、このルートカバレッジの技術もしっかり習得しておく必要があるのです。


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