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インプラントは意外に強い?

投稿日: 2016年12月2日  | カテゴリ: 院長ブログ

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上記のレントゲンは、2年半、メインテナンスに来院されなかった方のレントゲン写真

理事長の久保倉は、インプラントの治療を30年行ってきました。
大学卒業翌年からインプラントに関するセミナーに参加して、インプラント治療を行ってきました。
まだその頃は、大学では大阪歯科大学しかインプラント治療に取り組んでいなかったのではなかったでしょうか。

当時の概念は「インプラントは異物である」。
その概念でインプラントが歯肉を貫通する部分は、とにかく清掃に気をつけるように言われていました。

現在では、異物と言うような概念はありませんが、やはり清掃についてはかなりしっかりする必要があると考えられています。 そうでないと「インプラント周囲炎」をおこす、つまりインプラントの周囲が炎症を起こして抜け落ちてしまうのではないかと考えられています。 これは、通常の歯周炎と同じ考え方です。

事実、数年間来院しない方で、インプラントが脱落してしまった方もいらっしゃいます。

しかし、それに当てはまらない方が多数いらっしゃるのも事実です。
通常は、1年間に3回程度定期チェックで周囲の歯周組織やインプラント本体を見て、お口の中の健康状態をチェックします。 しかし、忙しいとか面倒くさいなどでインプラントを埋めてから定期チェックにいらっしゃらない方がおられます。
そして久しぶりの来院となるのですが、その来院動機はたいていインプラントの具合が悪いのではなく、インプラント以外の歯のトラブルで来院されています。

上記のレントゲン写真ですが、2年半もチェックにいらっしゃらなかった方のものですが、左上の被せものが外れた事を主訴に来院されました。

インプラントを数本入れていたので、定期チェックの連絡は入れていたのですが、「お忙しい」との事でいつも来院が先延ばしになっていた方です。

実際にお口の中を拝見するとプラークだらけ。
歯周病の検査のために歯肉に触ると出血をする、ほとんど歯周炎の状態でした。
いわゆる歯槽膿漏です。

口の中の細菌は、口の中の全ての歯やインプラントに対して炎症を起こす原因になり得るはずです。
それならば、普通の歯もインプラントも平等に炎症を起こして当然です。

しかし、、、、、インプラント自体はまったく問題ないのです。
患者さん自身の歯は折れてしまっていたり、左下の歯はグラグラで今にも抜けそうな状態になっているのに、です。

私は、意外とインプラントは炎症に対して強いのではないだろうか、と考えています。

インプラントの不具合は大抵、入れてから2年以内に起こります。
多くはインプラントの周囲に、骨ではなく歯肉の様な軟組織が出来てしまう場合です。
骨ではない軟組織が成長した場合、動揺が起こって痛みも生じてきますので、すぐに分かります。
しかし、入れてから5年・10年を経過したインプラントが周囲に炎症を起こして来院したケースは記憶にありません。
唯一、6年目に緩んで脱落したケースが有りました。
これは骨を大量に造成したケースでした。

インプラントが意外と炎症に対して強いのは何故なのでしょうか?
それは普通の歯と違って、現在のインプラントは折れたり一部が剥離して分離する、などという事がありえないからです。
普通の歯は折れたり、セメント質と言う表面が剥離して炎症を起こしてしまう事が多々有りますが・・・
また、インプラントは円柱状や円錐状で形が単純です。
しかし普通の歯は歯の根の表面に溝があったり、根の分岐部があったりと、結構複雑な格好をしておりプラークが溜まりやすいのです。

通常、当院で行っているインプラントは、前歯のごく稀なケース以外は、20年前よりインプラントの上部構造(歯冠に相当する部分)には、ネジ留め(スクリューリテイン)を採用しています。
これも当院のインプラント治療が炎症を起こしにくい理由の一つだと思います。
セメントの様な完全に除去をするのが困難な材料は使っていないので、インプラント自体と上部構造との境目にセメントが残ることが無いのです。

現在、日本で行われているインプラントは、上部構造をセメントで接着しているケースが圧倒的に多いです。
最近の米国のインプラント研修会に参加すると「セメントで上部構造を装着しているインプラントは、セメントを完全に除去する事が困難なので炎症を起こしやすい」と盛んに言われています。
少し前までアメリカではインプラントの上部構造はセメント固定が主流だったのですが、現在ではネジ留めを推奨しています。

これらの理由から、ネジ留め(スクリューインプラント)は炎症に対して強いのでは、と思うのです。

だからと言って定期チェックであるメインテナンスは絶対に否定しませんし絶対に必要だと考えます。
この患者さんも定期チェックを受けていたなら、歯は折れなかったでしょうし、左下の歯も失う事がなかったはずです。

「しっかりとした歯科医師が、しっかりした知識と概念に基づいてインプラントを行えば、それほど感染に対してナーバスになる必要はない」

これが、私が30年間インプラントを行ってきての感想です。

 

追伸

この件についてコロンビア大学のデニィスターナー先生に聞いてみました。

 

使うインプラントの表面性状、埋入深度、角化歯肉にもよるし、個人差もあるとの事。

特に、表面が粗造な現代のインプラントは注意が必要であるとの事。

やはり大事なのは、定期的なチェックであるとの事でした。

 

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