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歯周病を治す

歯周病は歯肉炎と歯周炎とに分れます。その中で、歯肉炎は骨に変化が無いので、ブラッシングを一生懸命やってもらえば2週間でも有れば治ります。(参考:歯肉炎のページ)問題なのは、歯周炎の方で、これがいわゆる歯槽膿漏といわれる疾患です。

つまり、80%の歯周病の中には、直ぐに治る、歯肉炎が含まれているのです。それでは、どれくらいが歯周炎かと言いますと、私の診療所に来れられる、患者さんを考えて見ますと、30%位が歯周炎では無いかと思われます。

歯周病=歯肉炎+歯周炎(歯槽膿漏)

ここでは主に、後者の歯周炎についてお話しいたします。


歯周病の検査について

下の写真の器具をプローブと言います。先端にメモリが1ミリづつついている単なる、棒です。これを真ん中の写真の様に、歯と歯茎の隙間に挿入してその深さを目盛から読み取ります。これをプロービング、その計測値をプロービングデプスと言います。そして、その結果を右図の様なチャートに書き込みます。一つの歯について最低四箇所を計測します。又、深さの他に、プロービングの際に、出血してきたかどうかが、とても重要になり、その部分はチャートには数字の上から、ラインマーカーで赤く塗ります。この出血をBOP(Bleeding On Probing)と呼びます。

さて、どれくらいのプロービングデプスだと歯周炎と言えるのでしょうか。正解は、プロービングデプスだけでは、歯周炎を診断できないのです。プロービングデプスが3ミリ以上で、さらにプロービングの際にに出血が有った部分を歯周炎と言うのです。ですから、正確にはプロービングデプスが4ミリ有っても出血が無ければ、歯周炎とは言わないのです。又、プロービングデプスが1、2ミリで出血が有った場合は歯肉炎と言えます。

一般的には歯磨きをしたら血が出て、歯がグラグラするなら歯周炎でしょう。

歯周病の原因はプラーク(歯垢)や歯石の中の細菌が原因です。これはもう周知の事実で、簡単に言えば、この細菌を取り除いてあげれば良いことです。又、歯周病の原因として、過度なチカラが特定の歯にかかる場合あります。よって咬み合わせの調整や、歯列矯正が必要になる場合もあります。

ただし、既に歯周炎になっている人の場合、どこにプラークやら歯石がついているかと言うと、歯肉の上(歯肉縁上と言います)にも付着していますが、それよりも、歯肉の中についているのが問題になります。下の左図は歯周病で抜歯した歯ですが、歯の根に付着している黒いものが歯石です。これが歯肉の下に有ります。

 

歯周病の治療について

1.初期治療
今までのブラッシング方法が悪かった為に歯石が付着した訳ですから、この際に徹底的にブラッシング等の御勉強をします。いくら歯石を取っても、ブラッシングが不確実ですと、歯周病は治りませんし、進行します。
2.歯石除去
主に歯茎の上に付着している歯石を取ります。
3.再検査
プロービングデプスを、もう一度、測りなおします。
4.深い部分の歯石除去
プロービングデプスが深い場合(3ミリ以上で 出血が有る場合)→ 歯茎より下に入っている歯石を掻き出します。この際には、麻酔をする必用があります。使用する器具は、超音波スケーラー(左下図)やキュレットと言う器具(右下図)を使い根に付着している歯石をはがします。
5.再評価検査
ロービングデプスを測り、出血の有る所も記入します。そして出血(+)で依然として、プロービングデプスが深い部分は再度、歯石を除去したり、歯肉を剥離してから、歯石を取る場合も有ります。
6.被せ直します
磨き易い形態の補綴物(被せもの)にします。被せる物で、歯同士を連結固定しなければならない場合が多いです。
7.歯並びを直します
ある特定の歯に力がかかっている場合には、歯並びを治す事も有ります。
8.メンテナンス
歯周病の程度にもよりますが、多くの場合、1ヶ月~3ヵ月に一度のチェックとプロフェッショナルメカニカルトゥースクリーニング(PMTC)と言う、歯の周囲の掃除の必用があります。

これは必須です。

 

超音波スケーラーオドントソンM デンマーク製

 キュレット フィンランド製

超音波スケーラーは振動の形式には、2種類有ります。一つは先端が前後に動く方式。もう一つは前後左右に動く方式。どちらもでも歯石は取れますが、プロービングデプスが深い場合は、前後左右に動く方式の方が、歯石の取り残しは少ないと思われます。当院では、両方式共揃えてありますので、プロービングデプス等を勘案して、使い分けております。
歯周病の治療のゴールは、プロービングデプスが浅くなり、出血なし、プラークの付着な無いこと です。

こうなれば、歯磨きをしても出血は当然有りませんし、かなりグラグラしていた歯も動揺が止まり、口臭も無くなります。当然、 膿みなんて出ません

歯周炎を放置しておくと、どんどん歯を支える骨が無くなり、どんどん歯が失われます。早めの正しい手当が必要です。

下の図は、当院オリジナルの歯周病治療の概念図です。1本1本の歯をこの表に基づいて治療を進めます。

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症例: 歯茎の腫れで来院

治療前

治療後

症例: 出っ歯になったと来院

新しい歯周病治療と検査

最近では、失われた歯槽骨を再生させる、GTR法やエムドゲインと言う物質を使った方法も行なわれるようになりました。又、米国ではGEM21Sと言う成長因子を使った治療も盛んにおこなわれています。しかし日本では厚生労働省によって許可されていませんので、当院では個人輸入により使用しております。

又、最近では、歯周病の原因菌の数まで、唾液や歯肉からの浸出液によりわかるようになりました。これは唾液等を採集して臨床検査会社に依頼して調べます。治療前と治療後を比較すると、ほとんど歯周病の原因菌がいなくなるのが良くわかります。ただ、居なくなってもそのまま放置すると、又増えてきますので、定期的な歯肉の清掃(PMTC)が欠かせません。尚、この細菌検査は今のところ、保険診療には入っていません。

1.初診時

2.歯周病治療と矯正治療

3.メンテナンス(抜歯なし)

歯周病を治療する薬

歯周病は薬で治るかと言われれば、答えはノーです。歯周病の治療は歯磨き習慣の改善と、徹底的な歯石の除去が必要です。又、歯並びも改善しなければならない場合も多々有ります。そして治療後にそれらの歯周病菌を復活させにくくする為の薬はあります。 歯周病菌を復活させなくする代表的な薬がアジスロマイシン(商品名:ジスロマック)です。これはマクロライド系の抗生物質ですが、歯肉の周囲にとても集積する事が確認されています。実際にこの抗生物質を服用していただくとかなり効果があります。よって、根本的な治療の前の重度歯周病の方に処方すると、治ってしまったと錯覚させる事がありますので要注意なのです。
また、初期段階に使用する市販薬も存在します。 歯周病の箇所に塗布する塗り薬タイプや、歯磨きの時に使用する歯磨き粉タイプが販売されています。 歯磨き粉タイプの方なら、抗菌、抗炎症、血行促進作用を持つ商品を探すといいでしょう。 ある程度までは症状の緩和が期待出来ますが、どちらかと言うと気休めです。

歯周病は簡単に治らない?

歯周病は簡単に治療することが難しい病気です。 治すことは出来るのですが進行度合いによっては年単位の治療期間を必要としますし、また重度になると最悪の場合、完全に元に戻せないということもあるのです。 そのため、早期発見と早期治療が大きな鍵になる病気でもあります。

歯周病には何段階かの進行度合いがありますが、初期は歯肉炎とも呼ばれ歯茎が赤く腫れている状態です。 歯周ポケット(歯と歯茎の隙間)は2ミリ以内なら健康と言われますが、初期なら3ミリ程度だと思われます。 この時期なら、充分治療することが出来るでしょう。

軽度になると、ポケットは4~5ミリ程度になり歯茎の炎症が進みます。 歯茎の腫れと赤みが増し、歯磨きや歯周ポケット検査の時に出血することもあります。 この段階になると歯を支えている骨が吸収されて溶け始めますので、早期の治療が必要です。

中度になると、ポケットは5~7ミリ程度になります。 歯がグラついてきたり、妙な臭いがするなど自分で口内に違和感を覚えるでしょう。

重度になるとポケットは7ミリ以上になり、骨が殆ど溶けているため歯がグラグラしてきます。 抜歯などの対応が必要になる段階です。

歯周病はうつる病気

歯周病は人へ接触感染する感染病なのです。 例えば、キス、食事や食器の共用、口移しなどで感染していきます。

赤ちゃんに自分が使用した箸、スプーンなどで食事をあげたり、キスをしたりすることは珍しくありませんが、これが唾液をかいして歯周病菌を感染させてしまう結果になっているのです。ただし、細菌が他の人の口の中に直ぐに感染してそこに生着するかは別の問題もあります。しかし、重度の歯周病である両親の場合は、子供さんに感染をさせる可能性は十分にありますので、親御さんの歯周病治療をしなければなりません。

一番気をつける必要があるのは、生後19ヶ月前後(1歳7ヶ月前後)の頃です。 この時期は【感染のまど】とも呼ばれ、赤ちゃんが菌に感染しやすい時期だと考えられています。 これは、この時期に赤ちゃんの歯が生え揃うことが大きな要因です。 歯周病菌が感染するためには歯と歯茎を必要とするため、歯が生えていない時期は感染しないのです。

尚、歯周病は唾液感染をするため、恋人や夫婦で一方が歯周病と診断された場合はお相手の方も歯科医院で検診を受けられることをお勧めします。 一方が改善していても、お相手が菌を保有していると再感染することもあるのです。

歯周病の症状

歯周病の症状は初期では殆ど自覚しない程度とされていますが、進行するにつれて多くの症状を伴うようになりますので早めに治療を受けることが重要になります。

症状を段階ごとに分けると、先ず軽度の段階で歯肉炎と呼ばれる状態になると歯茎が赤く腫れて来る、歯茎がプヨプヨしてくる、起床時に口内がネバネバする、硬いものを食べる時や歯磨き時に出血が起こるといった症状があります。

次に、中度の段階で歯周炎と呼ばれる状態では、口臭が強くなる、歯が長くなったように見える、歯間の隙間が大きくなり食べかすが挟まりやすくなるといった症状があります。

重度の段階になると歯槽膿漏と呼ばれる状態になります。 こうなると、歯がグラグラし始める、歯の根元が見える、歯茎を押すと膿が出るといった症状があります。 この段階では既に、歯槽骨という歯を支える骨の多くが溶けてしまっていると思われますので、早急に治療を受けないと歯が抜け落ちる可能性があります。

歯周病の治療

歯周病の治療は歯科医で行うものですが、セルフケアを行うことで予防に繋がる、治療の補助にもなります。 セルフケアで重要なことは、歯ブラシの毛先は柔らかめのものを選ぶ、歯と歯茎の境目を丁寧に磨く、持ち方は自分に合ったものにするということです。

毛先が硬いものでは歯茎を傷つけてしまいます。 特に、既に歯茎が腫れているような場合は出血を起こしやすいため、柔らかいものがいいでしょう。 持ち方は、歯ブラシの柄を握り締めるパームグリップと呼ばれる方法とペンを持つようにするペングリップの2種類から、自分に合う方を選びましょう。

磨く場所ですが、歯の表面はもちろん、歯茎との境目を磨くことで歯垢をより落とすことが出来ます。 また、力を入れてゴシゴシと磨くのは逆効果なので注意が必要です。 歯間ブラシやデンタルフロスを併用することで、効果は更に高まります。

歯科医では、初期の治療なら特殊な器具を使用して歯垢や歯石を除去するスケーリングや、スケーリングで落とせない歯の根元などを綺麗にするルートプレーニングを行います。 重度になると手術が必要になって来ることもありますので、早めの治療が重要です。

歯周病に効果がある歯磨き粉

歯周病に効果がある歯磨き粉は幾つも販売されています。 既に歯周病の症状を少しでも感じているのなら、歯周病菌の殺菌効果、炎症抑制効果があり研磨剤が少ないものを選ぶといいでしょう。 殺菌効果としては、イソプロピルメチルフェノール(IPMP)、塩化セチルビリジニウム(CPC)、塩酸クロルヘキシジン、酢酸dl-α-トコフェロールなどが配合されたものがいいと思います。 尚、研磨剤は歯磨き粉では清掃剤と表記されることが多いのが特徴で、リン酸水素カルシウム、無水ケイ酸、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウムなどが主なものです。 これらの成分が配合されていないものを探すといいでしょう。 ただし、成分よりも、しっかりと歯垢を落とすことが重要なのは忘れてはなりません。成分はあくまでもオカズの様なものです。

歯周病にお勧めの歯磨き粉

歯周病予防や治療時などに使用する歯磨き粉は、幾つかのポイントをおさえて選ぶのが良いと思われます。 「予防や改善の効果があるか?」、「配合されているのはどんな成分か?」、「歯周病に効果ありの理由が説明されているか?」、「独自の特徴が明確に表示されているか?」などが基準になるでしょう。

効果重視で選ぶなら、歯科医院で販売している歯科医院専売品なども視野に入って来ます。 これは、薬事法の関係から市販品に配合される薬用成分には制限あるのに対し、歯科医院専売品の方は高濃度配合が認められているからです。

歯周病と口臭の関係

歯周病になると口臭が起こるようになります。 この口臭の特徴は2つあり、1つは腐った玉ねぎのような臭いで、もう1つが腐った卵の臭いです。 前者は歯間の間に溝が出来てしまい、そこに歯石が溜まり起こる臭いだとされています。 後者は唾液、血液、食べかすなどを分解する時に起こるものです。

歯周病が進行して歯槽膿漏(重度)まで来ると、歯茎を押すことで膿が出るようになります。 この膿は歯の周囲の骨が溶けている証拠でもあり、これが出て来ると口臭が強くなるのです。 また、歯に付着する歯垢も臭いを発しますので、そこから口臭が起こったりします。 歯周病を改善させる、歯垢を落とすといったことで口臭を弱める、なくすことは可能ですが、口臭の理由は歯周病以外にもありますので、別のところから来ていないかをチェックする必要もあります。 自分で出来る口臭改善方法としては、毎日の歯磨き(特に起床時と就寝前)、デンタルフロスを併用する、歯磨き粉は殺菌作用のあるものを選ぶといったものがあります。

歯周病が治るまでの期間

歯周病が治るまでの期間は、進行度合いに応じて異なります。 初期段階であれば、約1~2ヶ月程度が目安と考えられます。 20~40代の人に多い段階であり、歯を支える骨が少し下がり始めている状態です。 歯がうずく、歯が浮くといった感覚があることが多いと思われます。

中期段階であれば、約3ヶ月~1年程度が目安と考えられます。 骨は半分程度まで溶けている状態ですが、治療すれば歯を残せる可能性のある時期です。 歯が少しグラつき始める、歯が長くなったように思うということが多いと思われます。

重度段階になると、最低でも1年以上が目安と考えられます。 骨は既に1/3程度も溶けてしまっているため、歯が抜け落ちてしまう可能性があります。 歯がグラグラしており、抜け落ちそうになっていることが多いと思われます。

総合すると、歯周病の治療は2ヶ月~1年程度は必要だと考えておかれた方がよいと思います。 初期は自覚症状が殆どないため、知らない間に進行している病気なので定期的に健診をお受けになってください。

最新の歯周病治療

歯周病の治療は少しずつ進歩していますが、一般歯科と歯周病治療に力を入れている医院、もしくは専門医院では治療法が少し違います。

先ず、レントゲンですが一般歯科では2次元のものを使用しますが、当院も含め専門医院などではCTという3次元撮影が行えるものを使用します。 これによって正確な診断が出来るのです。

次に、専門医院などではマイクロスコープを使用しますが、一般歯科でこれを導入しているところは多くありません。 マイクロスコープを使用することで細かい箇所を確認出来るため、とても精密な治療が出来るのです。 尚、歯茎が下がってしまっている場合、専門医は歯茎下がり部分に他の歯茎を移植する歯肉移植を行うことが出来ます。

3次元レントゲンやマイクロスコープの登場で、歯周病治療は着実に精度が高くなっていると考えられます。 また、歯周組織再生材のリグロスなども登場したことで、今後、重度の患者さんの改善が今までよりも出来るようになるでしょう。


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