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ファロム(一般名:ファロペネム)

この抗生物質は歯科領域の感染症にはよく効きます。

但し、軽い下痢や軟便の副作用が有る事が有ります。

ファロムはサントリー生物医学研究所において開発され、山ノ内製薬が1997年 6月より販売された抗生物質です。
この薬は従来の抗生物質と生い立ちがかなり違っております。従来の抗生物質は 土壌等の自然界に存在する細菌や真菌(カビ)から有効な物質を探し出してきて 薬としているのに対して、このファロム(一般名:ファロペネム)は、コンピューター によって構造を作り出した薬です。実際には、ペネム骨格と言う基本構造に 色々、貼り付けたりして、高い抗菌力や安定性の有るものを解析し創薬した そうです。

薬の分類的には、ぺニシリンやセフェムと言った、βラクタム薬と言う範疇 に入ります。

虫歯や歯槽膿漏を放置しておいて腫れてくる患者さんは少なくはなりましたが、未だ1ヶ月に一人位はお見えになります。粘膜を触ってみると、プカプカしていて直ぐその下に膿があるのが分かる場合は、切開するのが基本中の基本だと思いますが、その時期が来るまでは一般的にはその段階で、切開はしません。抗生物質と消炎鎮痛剤等を服用して頂きます。

この時に、ファロムを使うと、効果絶大です。粘膜の下に有る膿は凄い腐敗臭を伴った汚染物質ですので、通常は体の外に排出しようとして、数日後には粘膜下に移動してくるのがわかり、切開して排出しなければならなかったのですが、
このファロムを使うと、腫れが自然と治まり、膿はどこにいってしまったんだろうと言うくらいに効果があります。

当然、切開する場合に少々の麻酔はしますが、腫れている場所に麻酔薬を注射しますと、その圧力で周りに膿を拡散させてしまい更に腫れている範囲を拡大しかねないので、麻酔と言っても、その周囲やメスを入れるその場所に少量しか注射できません。
ですから、当然、切開すれば痛いですし、切開した場所からゾンデと言う針みたいなものを挿入してグリグリと中を掻きまわす様に??膿を出す場合も有り、痛いのこのうえ無いと思います。

そこで、ファロムの様なとても効く抗生物質で切る必要が無ければ、患者さんにとっては痛みから開放されるわけですし、私どもとしても切開するのはとても神経を使いますので、その必要が無いのはとても助かります。
以前に、切開して排膿したのはよかったものの出血が止まらなくなった経験が有ります。腫れているので圧迫して止血するのも難しく難儀しました。

なぜ良く効くかは文献によると、少しの血の中の濃度でも細菌が発育しずらく、ケフラール(一般明:セファクロル)の15から30倍位の抗菌力が有るそうです。つまりケフラールの15分の1程度の血の中の濃度でも細菌が発育しずらくなる事です。

又、βラクタマーゼと言うペニシリン類似の抗生物質を壊す酵素を出す細菌が存在するのですが、年々少しずつそのβラクタマーゼを作細菌が増えてきた為に従来のペニシリン類が効きにくくなってきた訳ですが、ファロムはいまのところβラクタマーゼに対して安定性が高い、つまり、分解されにくいからだそうです。

あと、これは私が考えた事ですが、未だ発売されて、3年位しか経っていないので、それほど使われていないと思われますので、細菌の方も強くなる、手だてが未だ確立されていない為と思っています。いずれは効かなくなると思いますが、、。

切れ味を保つ為にはどうしたらよいのでしょうか。

それは、むやみに使わない事に尽きると思います。使い過ぎると効かなくなるのは、簡単に言いますと、細菌が学習して、耐性を獲得するからです。以前、良く使われた、アンピシリン等の効力がかなり落ちたのはその為です。

先日、腫れ上がって来院した患者さんにファロムを処方しようと思って、説明したら、「風邪ひいて、近所の内科にいったら、処方されて飲んだ事有る」との事。その人は、心臓病等の有る方ではなく、いわゆる健常者です。風邪に効く薬は本来は無いので、二次感染の予防の為の投与と思いますが、単なる、風邪なのにファロムを投与され始めたら、切れ味は落ちると思いました。私たちの歯科領域でも、抜歯の後などの場合、余程の事が無い限り、このファロムは出していただきたくないと思っています。私は、切開して排膿させる必用がありそうな症例もしくは、炎症が原因で寝られない位(当然、歯髄炎は除きます。)の場合以外には使いません。

最後に副作用です。 頻度の低い副作用は説明いたしませんが、割と高い副作用は、下痢と軟便等の症状です。付属説明書によると下痢は2.9%、軟便は0.8%、腹痛は0.7%だそうですが、使った感じですと、もう少し下痢と軟便は多い様な気がします。でも、重篤な下痢では無く、止めれば直ぐに治る様です。

参考文献
歯科におけるくすりの使い方。1998 デンタルダイアモンド社
ファロムドラッグインフォメーション

記入00/10/20

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