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- 治療について - インプラントのよくある質問

インプラントのよくある質問

骨は、エビの天ぷらのようなものです。見た目からは、大きなエビが入っているような天ぷらでも、実際に食べてみると細いエビが入っていた!といった経験はありませんか。
そのエビの大きさを、予め知ることができるのがCTなのです。
つまり、見た目と骨は一致しない場合が多いので、CTでエビならぬ骨の大きさを知っておく事は必須なのです。又、CTは術中に撮る必要が有る場合が多いのです。特に、下顎の前歯の部分に対しては必須中の必須です。よってCTは院内に設置されている必要があるのです。
歯科用CTとレントゲンの違いのページにて解説がございます。

タバコは歯周病のリスクの1つです。よって、インプラントに対しても、当然リスクがあります。しかし、タバコを吸う人がすべて、歯が存在しない。なんてことがないのと同じで、インプラントを埋めている人に対して、致命的なリスクではありません。

ですから、リスクをご承知の上で行います。
ただし、タバコはキズの治癒を遅らせますので、インプラントを埋める施術後の1~2週間程度は、禁煙をした方が良いのは言うまでもありません。また、文献的には、たばこを吸う人のインプラントが駄目になる率は上顎臼歯部(奥歯)においては、吸わない人の5倍程度との報告があります。

最大のデメリットは、術中にCTを撮って、最終的にインプラントを埋める位置を確認できなくなる事です。それは、静脈内鎮静法を使った場合、軽い寝たような状態になるので、歩行が困難になるからです。つまりCT撮影の部屋まで行けないからです。ただし、上顎の骨が少なくて、サイナスリフト術を併用してインプラントを埋める場合は、術中のCT撮影は不要ですので、この場合は静脈内沈静方を行う場合もございます。

手術室で行ったインプラントと、一般的な歯科医院の外来で行ったインプラントでの予後の差を比較した米国での論文があります。それによると、「予後の差はまったく無い」と報告しています。それは、当たり前の結果です。
インプラントは、一般的な外科手術と違って、口の中のほんの限られた部分で行われます。それも短時間で終わってしまいます。よって、手術室と、一般外来では細菌の量の違いは起こらないからです。それよりも大事なのは、『器具の滅菌と、素早く手術を行う技量』です。

理事長の久保倉が訪れた、米国の7つの大学で、手術室でインプラントを行っていた施設は、一例もありません。特に、インプラントの実績では、非常に有名なニューヨーク大学でも、日本の歯科医院の外来より狭い場所にある普通の歯科用ユニットで、一度に何例ものインプラントを行っておりました。結局、日本ではパフォーマンスでしかないのです。

当院は歯科用ユニットが11台ある中規模歯科医院です。よって手術室に相当する設備の個室もあります。しかし、現在ではそこであまりインプラントは行いません。術中にCTを撮影する事が安心安全には必須であると考えておりますので、よってCT室に近いユニットで行っております。

MRIは磁場を使う検査なので、口の中に磁力がある物があれば、影響を受けます。しかし、インプラントは、磁力は一切に帯びませんので、MRI検査には一切、支障はありません。
ちなみに、現行の歯科治療で支障があるとすると、磁石を使った入れ歯です。しかし、磁石は入れ歯の方に入っていますので、検査の際には、入れ歯を外せば、何ら問題はありません。

インプラントは、チタン合金でできています。この金属にアレルギーがある人は、非常に少ないと言われています。よって、人工関節等にも広く使われています。しかし、全人類に対して、まったくアレルギーを起こさない金属はありません。
そのため、ジルコニアというセラミックで作られたインプラントも開発されておりますが、チタン合金に比べると、強度は圧倒的に落ちます。

実際、以前、私たちは、チタン合金でできたインプラントの上に、ジルコニアでできた歯を直接装着したことがありました。 その後、何が起きたかと言うと、数年すると、インプラントと直接接合しているジルコニアが粉々に折れてしまったのです。つまり噛む力に負けてしまうのです。
この場合は、インプラントにネジで留めてあるジルコニアの部分だけやり直せば良いのです。
しかし、インプラント自体がジルコニアでできていて、その一部が折れてしまった場合は、骨から取り外してやり直す以外にはありません。

非常にメリットがあります。それは治療期間の短縮です。
20年前は、インプラントは、抜歯後半年待ってから、行われていました。インプラントを入れて、更に半年間待ちましたので、結局、1年程度、歯が無い状態でした。その間、反対側の歯を使って食事をしてもらっていました。そうすると、今度は、そちら側に負荷がかかりすぎて、そちらの歯も壊れてくることもありました。

ところが、15年程前からは、抜歯と同時又は、抜歯した直後にインプラントを埋める動物実験等が盛んに行われ、その結果が報告されました。それによると、抜歯後に待った場合と、抜歯して即時に行ったインプラントでは、予後に差がなかったのです。

当院でも10年程前から、抜歯即時インプラントを行っておりますが、抜歯後しばらく経って骨が再生されてからのインプラントとでは予後の差は無いですし、その方が良い場合が多々あると実感しております。
ただし、抜歯する歯の状態が余りにも良くない場合、つまり感染している病巣が大きい場合や、余りにも骨が無い場合には、抜歯してから即時インプラントは避ける必要があります。それは術前のCTレントゲンでも予想がつきますが、抜歯操作により骨が失われてしまう場合もありますので、実際に抜歯をしてからインプラントを埋めても大丈夫かの判断をする必要があります。

痛くないです。下顎の親知らずの抜歯を受けた方ならお分かりだと思いますが、結構、歯や骨を削って長時間ゴリゴリされたはずです。この場合は、かなり周囲の組織の傷害を受けます。よって、腫れたり、痛みが出ることがあります。 しかし、インプラントは、そのような事はありません。規格化されたドリルにより、骨を注意深く削ります。ですから、親知らずの抜歯のような傷害が起きにくいのです。インプラントの手術は骨の条件さえ良ければ、10分で終了してしまいます。
インプラントの場合の痛みは、術後の痛みであり、術中の痛みは麻酔によってありません。痛くありません。もしも、痛みに対して過敏な方の場合は、静脈麻酔剤を局所麻酔に混ぜる方法を使う事により、意識はかなり薄れた間に行う事ができます。しかし、この場合は、インプラントの術中にはCTが撮りにくいという欠点があります。

重度の糖尿病等に罹患して、インプラントがダメになった場合のように、インプラントから入れ歯に入れ替える事は、ほとんど場合に可能です。

インプラントは、人間が永久の生命を持たないのと同じで半永久では有りません。しかし、当院のデーターでも10年以上の生存率は約96%です。それでは、4%はどうしてダメになったのでしょうか。その多くは、インプラントを埋めてから1年以内に起きています。
インプラント周囲に、骨では無く、歯肉のような軟らかい組織が取り巻いてしまう場合が有ります。原因は、抜歯時の軟組織の残存や上皮の迷入等が考えられ、抜歯の際の徹底的なソウハにより、かなり防ぐことが出来ます。

しかし、原因が良くわからない、骨との結合が達成しないインプラントも1%程度はありえます。この場合は、もう一度、新しいインプラントを埋めなおせば、殆どの場合は骨との結合を得ることができます。

又、よく患者さんに聞かれる事があります。10年経ったらやり直す必要があるのか?そんな事は有りません。当院ではインプラント施術後20年以上経過している方が沢山いらっしゃいますが、埋め直しなどは一切しておりません。

そして、滅多にありませんが、10年以上を経過してきますと、インプラントの一部が欠けたり折れたりしてインプラントをやり直さなければならなくなる場合もあります。

当院でも20年を経過したインプラントは沢山あります。当然の事ながら、そのままお使い頂きます。
逆に、10年を経過したインプラントは、余程の全身的な病気にでもならない限り、非常に安定しており、ダメになる可能性は非常に少ないと実感しています。

神経と言うのは、身体のどこにでも有ります。爪や髪の毛や歯の表面を除いては、触れば感覚があるのはそのためです。ただ、身体の表面に分布している神経は、その末端です。骨の中にもその末端は分布しております。

インプラントを埋めた場合には、その末端に接触はしますが、神経を取ってしまうような事はありません。むしろ、その末端の神経の大本である、太い神経には近づけない事が重要です。その為には、CT検査は欠かせません。

問題なくできます。ただし、前歯のインプラントはとても難しい部位です。東洋人の骨は薄く施術しにくい部位にも関わらず、前歯部は審美性も要求されるからです。よって、長い経験を持った歯科医師が行わないと、とんでもない事になりかねません。特に埋める位置を誤ってしまうと、そう簡単に修正ができないからです。それは自分の歯の場合は矯正と言う位置を変える治療ができますが、インプラントは一切それができません。つまり埋め直ししか有りません。しかし、タダでさえ骨の薄い東洋人の場合、その様なしっかりと骨に結合しているインプラント(インテグレーションをしていると言います)を除去すると、骨が無くなってしまう危険性が高いからです。よって、前歯のインプラントは歯科医師選びが非常に重要です。

本来の歯には、歯根膜と言う膜があり、強く噛むと違和感を起こし、それ以上に噛むなと指令を出します。しかし、インプラントには今のところ、歯根膜は有りません。それでは、噛み心地に違いが有るかと言うと、そうでもありません。

それは、当院での30年のインプラントの歴史が証明しています。インプラントを埋めてから数年経過している人に、その噛み心地を聞いてみると、普通の歯と同じ感覚となり、インプラントという認識は、まったく無い人がほとんどだからです。

逆に、インプラントをすると、他の箇所の負担が減ります。歯が無いままにしておくと、いつもかんでいる所は、当然ながら歯がある部分になります。
これが長い間続きますと、その歯の部分も疲労して動いてきたり、折れたりしてしまうことが多いです。よって、歯の無い部分にインプラントを入れる事は、そこで噛めるようにする事のみならず、現存の歯を保護する効果もあるのです。

おそらく顎の骨の状態でそう言われたのだと思います。現在では、骨を作る技術も相当に進歩してまいりました。よって、骨の状態が原因でインプラントができない人はいない。と考えられて良いと思います。特に、上顎の場合、抜歯をして長年、放置しておきますと上顎洞の部分が増大してきますので、結果的に骨が薄くなってしまいます。この様な場合は、サイナスリフト術を行えば問題なくインプラントを行う事ができます。しかし、サイナスリフトまで出来る歯科医師はそう居ませんので、インプラントをいない方が良いと言ってしまうのです。

原則的には、20歳以上とされています。それは、20歳未満ですと未だ成長発達の途上にありますので、骨の変化も盛んだからです。
当院での実施状況は現在、最年少は22歳。最年長は81歳です。それでは、20歳を超えると成長はしないのでしょうか? 実はそうでもないらしいのです。よって20代の人の前歯のインプラントについては、経年的な審美性の変化を診てゆく必要があります。

抜歯をすると、穴が開いたままにはなりません。歯を抜いた部分に血の塊が形成され、それが骨を再生させてくれます。1ヶ月半程度ですと、上下の顎では異なりますが、穴はかなり閉鎖されていると思われます。 現在では、そのように1ヶ月半も待たないで、抜歯と同時にインプラントをいれてしまう抜歯即時インプラントも行えるケースも増えてまいりました。ただし、感染が激しい歯や、あまりにも骨が無い部分については、骨が完全に再生してからインプラントを行ったほうが安心な場合もあります。

かなり解消されます。前歯のブリッジは、ご指摘の通り、土台が割れて残っている歯の根が折れてしまうケースが多いので、インプラントをお勧めします。

インプラントは局所麻酔で行います。入院する必要はございませんので、多くの方はその日も仕事をされています。ただ、インプラントを埋める数が多い場合や、造骨を併用するようなインプラントについては、翌日は、ゆっくり休めるように予定を組む方が良いでしょう。

当院では、インプラントにつける歯はチタンのネジで留めます。これはスクリューリテインインプラントまたは、スクリュー固定インプラントと呼ばれています。よって、簡単に外れる事はございません。

当院では、歯に相当する部分はネジで留める構造を10年以上前から行っていますが、その当時は異端でした。なぜならば、ネジ穴が歯の噛む面に存在するからです。その見た目が審美的で無いと言われていました。特に米国ではその傾向が顕著でした。

しかし、現在ではニューヨーク大学でもミシガン大学でも「極力、セメントは使うな」と教えています。日本においても、スクリュー固定のインプラントがゴールデンスタンダードになってきた事は、近年のインプラント学会の発表を聞いていても明らかです。
それでは、ネジで留めない場合は、何を使ったかと言うと、歯科用のセメントを使ったのです。それが、今になって問題視されてきたのです。セメントで歯に相当する部分をくっつけた場合には、余ったセメントをどうしても除去できないからです。
それが数年経過すると、インプラントの周囲に炎症を起こす、インプラント周囲炎の大きな原因と解ってきたからです。又、セメント固定のインプラントの上部構造はかなり外れやすいのも欠点です。
当院でのインプラントは、前歯で特殊な場合以外は、極力セメントを使いません。見分け方は、インプラントの上の歯に相当する部分に穴が開いていた場合はネジ留めインプラントです。

インプラントは、市場である程度のシェアを持っている製品でしたら、そんな大差は有りません。それは、材質の殆どがチタン合金だからです。

当院で現在、主に使っているのは、米国バイオホライズン社のレーザーロックインプラントです。世界100社以上でインプラントが生産されていますが、このレーザーロックインプラントは、このインプラントしか認められていない特徴があります。

それは、通常のインプラントは骨には結合するものの、歯肉の様な軟組織と言われる部分には付着しません。しかし、このレーザーロックインプラントは、特殊な表面性状によりそれが認められているのです。
ただし、米国製のインプラントはやや太い傾向にあります。よって骨の幅が狭かったりする場合は、日本の京セラが作ったインプラントを使う場合がございます。残念ながら日本製のインプラントは海外では殆ど使われていないのが現状です。
こちらのページにて解説がございます。

多くの女性の場合、閉経後の骨密度の測定をすると、低い結果が出ると言われております。しかし、顎の骨の場合は、全体に均一な密度ではありません。
特に大事なのは、インプラントをするような歯の無い部分や抜歯をしなければならない部分の骨は、多かれ少なかれ炎症が存在していたか、存在している部分です。その場合、骨の密度はかなり増している場合が多いです。
インプラントの場合、骨密度が高ければ良いわけでは無く、中等度が最適です。これはCTを撮ってみるとかなりの予測ができます。

ブリッジの場合は両側の歯を削って土台にして橋をかけるために、橋の下に食べカスが挟まってしまうのです。
それでは橋の下になる部分を詰めてしまえば良いとも考えられますが、そうすると歯肉との間に炎症を起こしてしまいますので、それもできません。よって、食べカスが詰まるのは仕方がありません。

インプラントの場合は、歯が無い部分をもう一度、歯を生やすような感じですので、食べカスは詰まりにくくなります。しかし、インプラントの場合は、通常の歯よりも細くなる場合が多いですので、自分の歯よりは、清掃を小まめにしてもらう必要があります。

インプラントにする場合は、当然に、そこに存在する歯が残せない場合です。  残せそうな場合は、無理のない形で残すのが良いと思います。ただし、根が折れていた場合は、周囲の骨を吸収してしまう場合も多いですので、メンテナンスを受けながらインプラントにするタイミングを探るのが良いと思います。

できます。しかし、歯周病で抜歯をした場合には、インプラント自体も歯周病であるインプラント周囲炎を起こしやすい事が報告されていますので、歯周病に対する治療を完璧に行う必要があります。そしてメンテナンスは必須です。そして通常の方以上のセルフケアが必要な場合が多いです。又、乳酸菌(サプリメント)を食べてもらい口腔内の細菌を変化させる事をする場合もあります。いずれにしても歯周病はインプラントを行う上でのリスクファクターの一つで有る事は間違いありません。ただし、歯周病と言っても歯肉炎の様な骨に異常がない場合はブラッシングのみで改善しますので、問題はありません。インプラントと関係するのは歯肉の腫れのみならず、歯槽骨まで吸収をしている歯周炎の場合です。

他の自分の歯が歯周病になった場合は、徹底的な歯周病のケアをする必要があります。放置しておいてしまうとインプラント自体が炎症を起こす、インプラント周囲炎症を起こしてしまいます。インプラント周囲炎になりますと、通常の歯よりは、治療が厄介です。動いてしまった場合はインプラントの抜去(撤去)となりますが、動いていない場合は、インプラント周囲の粘膜を開いて、インプラント周囲の研磨等を行い、様子を見ます。現在この問題がかなりクローズアップされてきております。理事長の久保倉が一昨年ミシガン大学で研修を受けた時もこの事がテーマでした。又、現在では、インプラント周囲炎の治療には、熱の発生が少ないエルビウムヤグレーザーを照射する事で改善される場合があります。ただ、同じレーザーと言っても炭酸ガスレーザーの様な熱を発生させるレーザーを使うとインプラント自体が発熱をしまうので、使えません。

そもそも、歯の無い部分にインプラントを埋めるわけですから、歯の神経をどうすると言うような処置はありません。

インプラントは骨の中に埋めてしまいますと、力をかけても普通の歯の様に動かす(矯正)事はできません。
逆に、その動かない性質を利用して、普通の歯を動かす杭として矯正治療に利用する場合があります。この場合は、矯正治療後のインプラントの位置を想定して埋めておく必要があります。よって、綿密に計算された位置にインプラントを埋める必要があります。

ちなみに、矯正治療用のインプラント(TAD)がありますが、矯正治療後に容易に外せるように設計されていますので、歯の代わりとして使うインプラントとは別物です。この矯正用のインプラントは、表面がツルツルのチタンのネジですので、骨とは結合せずに外すことができるのです。ただし矯正をする力をかけると、脱落する場合もあります。そんな場合には埋め直します。

生きている以上、歯槽骨がまったくない人はいません。ただ、歯槽骨という名前の骨はなく、上下の顎骨の歯槽突起のことを、そう呼びます。
この歯槽突起は増骨させることは可能です。しかし、一度に増骨できる量も限られますので、数回の増骨の手術が必要になる場合があります。
これをGBRと呼びます。骨の高さが無い場合で、骨の高さを純粋に増す場合は、自分の本来の骨から血液が上がってくる必要があります。その限界が4ミリ程度と言われております。よってどんな名人が行っても一度に垂直的に骨を増大されるのは限られるのです。

骨の高さが無い場合は、最初から骨の高さが無い人は居ません。なぜならば本来は自分の歯が埋まっていたから、骨は有ったはずです。よって多くは、歯槽膿漏の歯や虫歯の歯を放置しておいて骨を失ってしまったのです。これほど大事な骨ですので、失わないようにしたいですね。

一部の歯科医師には、限界まで歯を抜かないと言う宗教的みたいな人が居ますが、この様な場合、悲惨な骨になっています。そしてインプラントを希望されて来院された時には、難しい骨造りが待っています。こうならないようにしたいものです。

骨に埋まっているインプラント本体をフィクスチャーと呼んでいます。その種類によっては、審美性に、わずかな影響があります。
審美性に影響を与える原因は、前歯に埋めた場合の骨の吸収です。それを防ぐ意味での、軟組織と接合が確認されている、当院で主に使っているレーザーロックインプラントがあります。
また、骨そのものを吸収しにくくするプラットフォームスイッチング型のフィクスチャーもあります。これも、レーザーロックインプラントには組み込まれた構造となっています。
さらに、番外編としては、フィクスチャー自体を赤く色付けしてあり、骨が下がっても金属色が見えにくいインプラントも米国にはあります。

自分の歯は使える限界まで使いたいと誰でも思います。ただ後に、義歯ではなくてインプラントを選択すると決めている場合は、注意しなければならないことがあります。インプラントは骨に埋めますのでその骨の状態を確認しておくことです。
限界まで歯を使ってしまった場合には、当然に周囲に炎症を起こしているのが普通です。そうしますと、骨の吸収を起こしてしまっていうのが普通なのです。いざ、インプラントをしようと思うと、骨が足りずに、リスクが高まったり増骨の手術が加えて必要になったりします。

当院では、そうならないように、自分の歯の限界をメンテナンスで見極めて、プロが見て、そろそろインプラントに支障をきたすようになったら、お知らせするようにしています。何が何でもインプラントにするような勧め方はいたしませんので、どうぞご安心ください。

骨の量が沢山あり、歯肉も厚く、笑っても歯茎が見えにくい人は、迷わずインプラントだと思います。ブリッジは歯を連結してしまいますので、ダメになる場合は、全部一斉にダメになることが多いからです。
逆に骨も少なく、審美性に支障を来たしやすい場合には、ブリッジや義歯も選択肢の一つと考えています。骨を造ってインプラントにする事もできますが、場合によっては何回かに分けて骨を造る必要が有ります。しかしブリッジではその必要があまり有りません。

どんな場合にも、患者さんにしっかりとプランを説明し、患者さんご自身に選択してもらう必要があると考えています。

骨、歯肉の状態が良ければ、健康な歯をかなり削らなければならないブリッジは避けたほうが良い時代になりました。
それだけインプラントが安定するからです。義歯は気軽に出来ますが、義歯を引っ掛けた歯に必ず力がかかりますので、その歯が数年でダメになってしまう場合が多いです。
そうすると、その度に義歯を作り替えて行きますので、いずれは総入れ歯になってしまいます。年齢が20代ですと、慎重に検討する必要があります。歯は骨に固定されている様に思われますが、実際は歯ぎしりの様な横から揺さぶられる様な動きに対しては個々に動くのです。ブリッジはこの動きを固定化してしまいます。そして、思わぬ力ばブリッジに働く事になり、いずれはブリッジ自体が動くようになってきます。ただ、20代の場合は、あと60年から80年の余命がありますので、それだけ経過したインプラントは全世界でもそれほど有りません。よって、慎重に定期検診をしてゆく必要があります。

はい。かなり戻ります。今まで食べられなかった漬物やタコも食べられるようになります。しかし、問題もあります。それは術後の食事の問題です。しっかり噛めない人は、噛み切りやすい食事をずっとしてきています。その内容としては炭水化物中心の食事なのです。よって、噛めない人は意外にも太っている傾向が有ります。

その様な人にインプラントを入れた場合に、何の注意や食事指導をしないと、同じように炭水化物を食べ続けて、更に太ることがあります。
インプラントを入れる事によって、更に不健康になるのは本末転倒ですので、当院では、体組成計(インボディー検査)を用意しています。インプラントを行う前の筋肉量や脂肪、タンパク質、水分量も体重計にのるだけの簡単な方法で知る事が出来ます。

現状を把握してもらった上で、インプラントを行い、インプラント後の体重変化などもチェックできるような体制が整っています。

ご質問は、自分の前歯を残してセラミックを被せるか、危なっかしい歯を抜いてしまってインプラントにするかをお悩みだと思います。
この場合は、周囲の噛み合わせや歯の残り具合から判断するのが良いと思います。ちなみに、インプラントにした場合でも、被せ物の多くはセラミックを使用します。セラミックの種類としては2珪酸リチウム(イーマックス)かジルコニアを使う場合が多いです。現在(2018年)では1本程度のインプラントならば、従来の様な型を採るような苦しい治療は不要になりました。ビデオカメラでスキャニングするだけでセラミックの被せ物(上部構造)を作成する事が可能です。

持病も無く、骨の条件さえ良ければ、現在はインプラントが第一選択肢となります。
ブリッジは両側の健康な歯を削る必要がありますし、義歯は義歯ひっかけた歯が数年すると動いてきてダメになってしまうからです。

インプラントと言えども埋める部位により得手不得手があります。上顎の前、上顎の奥、下顎の前、下顎の奥の4つのセクションに分けるとすると一番インプラントが得意とする部位は、圧倒的に下顎の奥です。それは、上顎よりも下顎の骨のほうが緻密で幅も有る場合が多いからです。逆に一番不得手なのは、下顎の前歯の部分です。この部分は骨の幅も殆ど無く、骨の方向も良くないからです。

骨の条件が良ければ、現在ではインプラントが第一選択となります。しかし先天欠損の場合は、歯の隙間から考えて、矯正治療が術前に必要な場合が多いです。又、年齢を考えて、矯正のみで終了させる場合もあります。この場合は犬歯を移動させるのですが犬歯は根元が太いために、反対側には本来の2番目の歯(側切歯)が有った場合、根元が犬歯より細いのでよく見れば左右非対称になってしまいます。よってこの方法は審美的にやや劣るのが難点です。

審美性が気になる部分と言えば前歯だと思います。前歯の場合は、歯茎の切開に関しては、ご指摘の通り、最大限の配慮が必要です。つまり、既存の歯の歯茎が下がるような切開は避ける必要があります。

ご質問の場合、乳歯を抜歯してからと有りますが、この場合は切開をしないでインプラントを埋める事ができると思います。 いずれにしてもCT検査によってどこに埋めるかのプランニングが大事だと思います。特に、上顎犬歯の部分の先天欠損の場合、骨が無い場合も多いです。この様な場合は術前に充分な造骨をしておく必要があります。

周囲の骨に影響を与えない程度の歯の場合は、抜歯を避けて自分の歯を残した方が良いと思います。ただし、噛め無くて周囲に炎症を起こしているような歯の場合は、その周辺の骨を吸収させてしまいますので、インプラントに踏み切る方が良いと思います。

冷凍保存していない歯でも、親知らずあたりを抜歯をして歯が無い部分に移植するのは理論的ににはできます。しかし、やってみるとインプラントよりも遥かにリスクが高く、術後、痛いのに気がつきます。抜いた自分の歯はインプラントよりも遥かに大きく、形も複雑です。
よって歯の無い部分に埋める場合に、それだけの物を埋めるだけ骨を削る事が必要であり、それはとても困難なことなのです。また、下顎のように、太い神経が通っている場合、そこを損傷しかねない危険があります。

インプラントの場合は、長さもミリ単位で規定されております。そしてインプラントを埋める場合の最終ドリルは、インプラントの直径や長さとほぼ一致した器具を用いる事によって 、やみくもに穴を開けるリスクを避けているのです。

埋伏している永久歯が、インプラントを予定してい部分に存在する場合は、抜歯をするか矯正処置で引っ張り出すかを考える必要があります。 つまり、インプラントを埋伏歯にぶつけることは、いたしません。ただし、抜けない位置にあり(抜く事により周囲にダメージを与えすぎる場合も含みます)インプラントに接触しない場合は、CTレントゲンで慎重に埋める場合は有ります。それは犬歯の場合が多いです。犬歯が先天的に欠損していると思いきや、実は相当に深い位置に埋伏をしている場合です。

親しらずを土台としたブリッジは原則的には避けた方が良いです。
親知らずは歯の高さがあまりないので、ブリッジの土台としては不向きです。つまり、外れやすいブリッジが出来上がります。また、ブリッジにした場合、頬を噛んでしまう場合も多いです。

1番の問題は、親知らずとブリッジをする場合は、親知らずの2つ前の第一大臼歯を削る必要があります。
これを削ると、噛み合わせが低くなり、顎が痛い顎関節症の引き金になることがあります。この第一大臼歯を削る位なら、ブリッジなどにせずに、一番奥の歯は欠損(無いまま)の方が良い場合も多々あります。

家に例えると、家の土台が悪いのだと思います。こんな場合でも、土台をそのままにして家を新築しますか?
これと同じです。土台の修理ができるなら修理をする。修理ができないようでしたら、それに替わることをする必要があります。つまり、抜歯をしてインプラントを検討する必要があります。ただ、その時期に関しては、周囲の骨の溶け方によりインプラントの時期を決定するのが良いでしょう。骨が溶けている部分が根の先に限定していて、何の症状も無い場合は、暫く様子を見ても良いと思います。インプラントはやり過ぎだと思います。逆に、周囲の骨が大きく溶けている場合は、早めの抜歯をしておかないと、インプラントをする際に骨造成と言う治療をしなければなりません。この骨造成が問題で、やはり造った骨は自分の骨には勝てません。当院での症例では、骨造成をしてインプラントを埋めたのですが6年後に突然、動き出して抜去したケースが有ります。通常6年程度安定していますと、突然動き出すケースは非常にまれです。

親しらずを移動させるということだと思います。それが出来るようでしたら、その方が良いです。中学生ですと、移動は可能だと思います。大人になってしまいますと、奥歯1本分の移動は不可能な場合が多いです。

出っ歯の治療の第1選択は、矯正治療です。むやみに歯を削って被せたり、抜いてインプラントはお勧めできません。

歯が2本分先天的に癒合していたような場合は、矯正治療が不可能になりますので、インプラント治療が対象になります。
そんな場合以外の多くの場合は、矯正治療が良いと思います。矯正とインプラントの両方がしっかりと出来る歯科医師をお選びください。

インプラント治療で審美性に欠ける場合は、ブリッジでも審美性に欠ける場合が多いです。インプラント治療で審美性の鍵を握るのは、埋める位置です。そのためには骨の量、そして歯肉の厚みです。
その条件さえクリアーできれば、現在では、普通の歯と見分けがつかない程度にインプラント治療をすることが可能です。あと、もう一つの要素としては、笑った時に歯がどこまで見えるかです。笑った時に歯茎が見える人の前歯のインプラントは難易度が高いと言えましょう。

インプラントは術後のメンテナンスが1番大事です。それは周囲の歯が歯周病になっていないかや、インプラント自体が過度な力を受けていないかを見てゆく必要があるからです。間隔は少なくとも、3か月に1度は必要です。口の中のインプラントは、体の中にしまってしまう人工関節とは違って、口の中と言う細菌がたくさん存在している環境に露出しているのです。ですからセルフクリーニングが欠かせないのです。そして、歯磨き剤に関しては、ツブツブを含んだクリアクリーンは避けて下さい。このツブツブですが、インプラントの上部構造と歯肉の間に多数、観察される場合が有ります。この様な隙間がありますと、プラークが侵入しやすくなり、インプラント周囲炎を起こしやすくなると思われます。

歯科医院には、施術型と、メンテナンス型があり、当院のような両方を兼ね備えた医院もございます。よって、術後のメンテナンスについては、歯科衛生士が勤務しているメンテナンス型の歯科医院をお選びになってください。

インプラントに最も適しているのは、下顎の奥歯です。
なぜならば、その部位は、骨の厚みも骨の質も良い場合が多いからです。また、奥歯ですので、シビアな審美的な要素もありません。また、重要な動脈も有りませんので、術後の重篤なアクシデントもありません。
それに比べて1番リスクが高いのが、下顎の前歯の部分へのインプラントです。この部分は大抵の人で骨が薄い傾向があります。 そして、骨の内側には、舌下動脈または、オトガイ下動脈が走っています。この動脈を傷つけてしまうと当然ながら出血をしますが、この周囲の組織は隙間があるので、自然に止血をせずにその中に血液が流れ込みます。そして最終的には気道を圧迫してしまう場合があります。全世界のインプラントの致命的なとらぶるは、ほぼここの部位で起こっていると言われています。(日本で過去に有った有名な事故は小臼歯部です。しかしこの事故は、内側に無理に孔を意図的に開けた事が原因です。)よって、細心の注意と術中のCTによる確認が必須となってきます。上顎の奥歯に関しては、上顎洞と言う空洞が直上に有り、骨の薄い方がいらっしゃいます。この場合は上顎洞内に骨造成をする事でインプラントを行う事ができます。

インプラントの周囲に生じる炎症です。インプラントのごく表面の場合の炎症は、インプラント周囲粘膜炎、インプラントの深部まで及ぶ炎症をインプラント周囲炎といい区別されています。
インプラント周囲粘膜炎は、歯ブラシや歯間ブラシをしっかりすれば、2週間以内に治癒します。しかし、インプラント周囲炎の場合は、ちょうど歯周病と同じように、インプラントの周囲の粘膜を開けてインプラント周囲を削ったりして清潔にすれば治癒する場合があります。

いずれにしても、インプラントは、絶対に虫歯になりませんが、普通の歯が歯周炎(歯槽膿漏)になる様に、インプラントも歯周炎になる場合がありますので、口の中を清潔に保ち、メンテナンスを受けておく事が重要です。そして、最近ではエルビウムヤグレーザーを使う事により、かなり治療が可能になりました。

1週間程度腫れる場合がございます。サイナスリフトも上顎洞内の容積によって短時間で終わる場合もあります。その場合はあまり腫れません。専門的に言いますと、外側壁から内側壁までの距離が10ミリ程度ですと、アッと言う間に終わってしまいますが、この2倍を超えてきますと、途端に時間がかかります。つまり見えにくいからです。こうなってきますと術後の腫れも大きいものになってきます。つまり、外科手術の腫れは侵襲の程度もありますが、時間に比例する部分も大きいのです。よって同じ手術ならば、手術の早い人の方が腫れません。

2018年現在では、サイナスリフトも、インプラントを埋める孔から行う様になりました。従来の横にもう一つ孔をあける方法に比べて、腫れや痛みは明らかに少なくなりました。

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